【なをとの内地巡遊記/大分県編】観光と野生の境界線が崩壊した山『高崎山自然動物園』とは?サル社会と人間社会の縮図があんま大差なかった。

「大分県って温泉しかないんでしょ?」おい誰だ、今そう言った奴。温泉しかない?いや、温泉がある時点で最強なんだが?こちとら肩こり、腰痛、現代社会、全てのストレスを湯で流してんだよ。温泉入ったことない奴は人間としての進化途中だと思ってるからな。そしてそんな温泉天国の大分に、もう一つの聖地がある。

それが『高崎山自然動物園』

なんだよ自然動物園って。動物園か自然かどっちかにしろよって思ったけど、実際行ってみたら、自然すぎた。サル?いるよ。っていうか山ごとサルのもの。逆に人間が見学に来てる側な気がしてくる。もう逆転現象よ。

高崎山ってのは、大分市内にある小高い山。別府湾のすぐ近くにあって、アクセスも観光地レベルで優秀。ただし、ここには約1,000頭のニホンザルが暮らしていて、彼らが完全にこの山の主。名物は『サル寄せ場』でのエサやりタイム。飼育員のお兄さんがエサをまくと、サル界のボスから下っ端までがワラワラと群がる地獄絵図…じゃなくて壮観な眺め。

サルって上下関係凄いのな。「会社の昼休みの休憩室より張り詰めてんじゃねぇか」って空気だったぞ。「あっあれ俺だわ」って奴が絶対いるからな。サルの行動見て、自分の人生見つめ直すハメになる。

この記事ではそんな人間社会よりリアルなサル社会を、笑いながら、ちょっと反省しながら、でもやっぱり温泉帰りに寄りたいってなるような感じで紹介していきます。

高崎山?ただの観光地と思ったら大間違い。人生の縮図と反面教師の集合体。そして温泉入れば全て許される。ありがとう大分…バカにする奴はサルに噛まれろ。


【高崎山自然動物園とは?】

まず最初に言っとくけど、この動物園、動物が檻に入ってない。正確には、檻に入ってんのは人間の常識の方な。

場所は大分県大分市の海沿い。別府の温泉と市街地の狭間にあるなんかちょっと高い山。その名も高崎山。命名センス?多分そのまんま。山って言ってるけど、実質サル王国な。自然動物園って聞こえは良いけど、実態はサルの縄張りに人間が観光しに行ってるだけ。

見どころはただひとつ『サルしかいない』

普通の動物園ならゾウとかライオンとか『サファリ感』を演出してくるけど、ここは真逆で、サル一点突破。B型の性格かってぐらい、ひとつの事しかやらない。こだわり強すぎ。

で、そのサルたちがどうなってるかって?

  • 1000頭規模で群れてる
  • ちゃんとボスがいて、上下関係ガチ
  • おやつの時間になると血の雨が降りそうなくらい争う
  • でも暇な時はめっちゃゴロゴロしてる

つまり、俺たちとあんま変わらない。会社でも学校でも家庭でも、結局ヒトは『群れ』で生きてんのよ。サル見てると「あー俺もこう見えてんのかな…」って妙に自省するぞ?それにしても顔似てる奴、多すぎだろ。

あとこの施設の特筆すべき点は『ナチュラルにサルが横切ってくる』ってところ。

普通の動物園ってガラス越しに観察するじゃん?でもここは違う。エサ場に行く途中、普通に道にサルがいる。しかも睨んでくる。目を合わせるな。アイツら、大体こっちより社会性あるし根性据わってるから。

とにかく、そんな感じで『サル好きのサルによるサルだらけの場所』が高崎山。

観光地にしては治外法権すぎてツッコミが追いつかねぇが、一度行ったらクセになる。なぜなら自分の人生が意外と『サル側』だったって気付くから。


【高崎山自然動物園の歴史】

サル「なぁ、なんでウチら毎日こんなとこで人間に見られてんの?」
なをと「いや逆だよ。お前らを見に来てるんじゃなくてお前らが観察してんだよ俺らの脳みそと生活レベルをな」
サル「つまり…サル社会の方が進んでるって事?」
なをと「多分な」

という訳で、ここ高崎山自然動物園ができたのは戦後まもない1952年(昭和27年)。もう70年以上サルと人間の関係性を描き続けてる、いわば『猿の惑星/九州編』の聖地だ。

サル「でも昔からここにいた訳じゃねぇよな?なんでワシらが山の主みたいになっとん?」
なをと「それがだな。元々お前ら高崎山の奥でこっそり生きてたんだよ」
サル「隠れ猿だったのか…!」
なをと「んで戦後になって食べ物がなくなった時代に人里に下りてくるようになって人間に飯をねだったのがキッカケ」

そこから地元の人たちが言い出す訳だ。

「コイツら放っといたら畑荒らすし、いっそエサやって山に留めといた方がよくね?」

つまり『被害防止』が最初の目的。エサで釣って、山に引き戻す作戦がスタートしたって訳。

で、そのうち地元の誰かが気付く。

「あれ?これって観光に使えるんじゃね?」

はい、ここで商魂発動。「じゃあサル見学の施設にしようぜ!」とノリで始まったのが、今の高崎山自然動物園の原型です。名前は動物園だけど、動物はサルしかいません。潔すぎる。動物界の一発屋。けどその一発が異常に強い。しかも、この施設にはさらに重要な役割がある。

なをと「高崎山ってな『ニホンザルの生態研究』の最前線でもあるんだよ」
サル「なにそれ?」
なをと「つまり『どんなボス猿が支配するか』とか『仲間内でどう争うか』とか『赤ちゃんがどう育つか』とかお前らのドラマを人間が観察して論文書いてる」
サル「盗撮かよ…!」

1950年代からずっと『観察&記録』続けてるってのは、世界的にも凄い事。お前ら地味に『世界一有名なサル』たちかもしんねぇぞ。

と、まぁそんな感じで始まり、観光地としても学術的にも評価され、今では年間数十万人が訪れる大人気スポットになった高崎山

でも忘れんなよ。これだけ長く人間と付き合ってんのに、お前ら誰一人としてペットになってねぇからな。自由に生きて、自由にケンカして、自由に座って、たまに人間睨みながらバナナ奪って…その生き様、ちょっとカッコイイじゃねぇか。


【サル社会の縮図】

①序列と派閥、サル界にもある上下関係

高崎山に行くとまず理解させられるのが『俺たちは常に監視されてる』って事。誰にって?そう、サルに。なぜなら奴ら、ちゃんと上下関係ある。

『ボスザル』ってのが本当にいてな。そいつが群れのトップ。ケンカに強くて、メスにモテて、エサ場では最前列…つまり会社の部長ポジ。でもね、そのボスだって一生安泰じゃない。次のボス候補たちが常に裏でキバを研いでる。

サルA「アイツ最近太ってきたな…」
サルB「そろそろ腰重くなってんじゃねぇか?」
サルC「せやな、次のボスはワシらやで…」

サル界にも『派閥』と『社内政治』が存在してるのさ。俺たちと同じやん。出世争いって、結局どの種族もやってんのね。

②サルの喧嘩と人間の言い争いの共通点

サルのケンカってのは、超シンプル。

  • エサが足りない
  • ボスにムカついた
  • メスを巡って大乱闘

大体この三択…って、人間も同じだよな?金、権力、恋愛、この3つで人生バグるのよ。

ケンカは激しい。でもその後のフォローが意外とすごい。

  • 負けたらちゃんと下がる
  • メスや年長者が間に入って止める
  • 空気読んで場をなごませる子ザルもいる

おいちょっと待て。サルの方が大人の対応できてないか?

③子育ても教育も『見て学べ』スタイル

サルの子育て、超シンプル。親がやってる事を、子ザルが見て学ぶ。それだけ。

子ザル「ねぇねぇ、ボスってどうやってなるの?」
親ザル「アイツ殴ってみろ。運が良けりゃお前がボスだ」

褒めもしないし怒りもしない。でも、ちゃんと群れの中で社会性が育っていく。

『教える』より『見せる』それがサル式。

『子どもは親の背中を見て育つ』って言葉、もしかして人間よりサルの方が実践してんじゃね?

④人間は見学者

ここが一番大事。高崎山自然動物園って、実は『動物園』じゃない。サル社会のど真ん中に人間がそっとお邪魔してるだけ。俺たち『見学者』なんだよ。サルが『見せてくれてる』んじゃなくて『見せてもらってる』それを忘れちゃいけない。

スマホかざしてニヤついてる観光客の横で、今日もサルたちはエサ取り合って、派閥に頭悩ませて、子育てに奮闘して、人生(猿生)に悩んでる。

なぁ俺ら…本当に進化した生物なんかな?


【高崎山自然動物園のアクセス情報】

①住所

  • 〒870‑0802
  • 大分県大分市神崎3098‑1

②営業時間

項目内容
開園時間9:00~17:00(最終入園/16:30)
定休日年中無休(臨時休園あり) 

③入場料金

区分料金(個人)団体(30名以上)
大人(高校生以上)520円420円
小・中学生260円210円
幼児(小学生未満)無料無料 

④交通手段一覧

交通手段所要時間料金目安(片道/大人)
電車+バス(JR大分駅〜高崎山)バス約25分(大分駅前→高崎山)+徒歩3分バス運賃/約240円〜
電車+バス(JR別府駅〜高崎山)バス約15分(別府駅前→高崎山)+徒歩3分バス運賃/約240円〜 
タクシー(大分駅〜高崎山)約25分約3,500〜4,000円(概算)
車(高速道路利用)大分IC/別府ICから約25分高速料金+燃料(別途) 

⑤駐車場

駐車場時間帯普通車大型車二輪車
第1/2/3共通約8:30~17:30420円1,050円無料

案内が結構ガバガバなので、公式サイトからもチェックお願いします。[公式サイト]高崎山自然動物園


【実際に行ってみた】

まずな、サルの写真を撮りに行ったんだよ。別府で地獄めぐりした後の午後から。ところがだ。

太陽が山の向こうに隠れてて全然光が入らねぇ。これじゃあ…俺のスマホの画質が泣いてるじゃねぇか…そう。午後になると、光が逆行してサルどころか自分の影すら撮れねぇの。カメラマンにとって光は命。だから写真目的の奴は午前中、それも10〜11時あたりがベスト。

ただし。ここで油断して朝イチに乗り込もうとすると…

なをと「え?サルまだ寝てる?」
飼育員「ええ、まだ山から降りてきてないですね。」

という、野生動物あるあるに叩き起こされる。サルって寝坊すんの?いや社会人かよ、なんで俺より『始業時間』しっかりしてんの?」

このサルたち、野生なんで「そろそろエサの時間だな」って思ったら山から降りてくる仕組み。公式サイトにはちゃんと『現在の出現状況』がリアルタイムで載ってるから、行く前にチェックしておこう。本当に「今日は誰も来てません」とか平気で書いてあるから。

で、駐車場から歩いていくと、途中に見えてくるのが『うみたまご』っていう水族館。

なんでここでサル見ようとしてんのに、横に水族館置いてんだよ。森か海か迷った結果、両方やるって感じ?そりゃ子供ウケは最強だけどさ。

ちなみに行ってねぇ。時間と体力の都合で、今回はパス。でも中はめっちゃ評判良いらしい。ファミリー層に人気。

という訳で

  • 写真撮りたいなら午前中!でも朝イチすぎるとサルいねぇ!
  • サルに会えるかどうかは、サルの気分次第!
  • 駐車場から動物園までの道中に誘惑があるけど、今日は我慢しろ!

動物園って『こっちが動物を観察する』場だと思ってたけど、気付いたら『動物の方が観光客を観察してる』空気だったぞ。アイツら、人間の扱いめっちゃ手慣れてるからな。


【最後に】

今まで『サル=バカ』って思ってた。木登りしてケツかいて、エサ食って寝てるだけの存在だと…違った。完全に間違ってた。アイツら社会性モンスターだった。

上下関係はあるし、ケンカの仲裁役いるし、子育ては見て覚えろスタイルだし、飯時の空気の読み方もプロ級。人間社会で「生きづらいな〜」とか思ってたけど、サル界もなかなかギスってんじゃねぇか。

そして、高崎山のサルたちはこっちが観察してるつもりでも、向こうも冷静に観察してきてんだよ。

サル「あっ人間またスマホで撮ってる…あとでインスタ上げるつもりだな…加工アプリで目盛る気だな…」

高崎山自然動物園は、ただの『観光地』じゃねぇ『人間とサルの境界線があやふやになる精神修行の場』だ。

という訳で

  • サル社会、意外と複雑。
  • 人間の方が感情的で非合理な場面すらある。
  • なをと、知能で負けたことをここに認める。

俺より頭が良いサルが目の前にいた。正直「もう就職先ここでいいかな」って思った。

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