【なをとの内地巡遊記/文化編】沖縄の琉球民族と北海道のアイヌ民族に隠された驚くべき共通点とは?日本の南と北に眠る『もうひとつの日本』を深堀りしてみた。

南と北に『もうひとつの日本?』はい出ました厨二設定。とか思った奴、正直に挙手。今すぐ成績表に『社会:2』と書いておけ。だが、これはフィクションじゃない。ガチだ。マジでガチのガチ。

沖縄には『琉球民族』
北海道には『アイヌ民族』

どちらも、日本列島に先にいた人々だ。つまり、我々が日本人と信じてやまないそのシステムの前に、すでに文化と価値観を完成させていた先輩たちがいたって事。

言語が違う。信仰が違う。風習が違う。そして共通して『異物』して扱われてきた歴史がある。

あれ?これってどっかで見た展開じゃない?そうだな『鬼滅の刃』の鬼みたいなポジションだな。違うってだけで刃向けられるって、いっそ現代日本の方がホラーじゃねぇか。でも彼らは、生きている。周りと違う事を誇りに変えながら、今もその文化を守り続けている。

さぁ、今回はそんな琉球とアイヌという『日本の外側にある日本』を、本土人代表(仮)の筆者が、素人目線でズカズカ踏み込んでいく所存です。

って言っても怒らないでね。俺は文化に敬意しか持たないし、悪いのは俺じゃなくて明治政府だ。


【琉球民族とは?】

①[起源と歴史]琉球王国と交易国家の成り立ち

そもそも「琉球民族って何?」と聞かれたら『南国の民族はアロハ着て陽気で適当』っていう脳内偏見が邪魔してくる。

でもな、お前らが遊びに行ってるその沖縄、昔は『琉球王国』という独立国家だったんだよ。

時は14〜15世紀。沖縄本島を三つに割って揉めてた『三山時代』という乱世を制して『尚巴志(しょうはし)』という地元の英雄が三国統一。これが琉球王国の始まり。

で、この琉球王国、何したかっていうと…

外交と交易。しかもアジアの大国と堂々と。

明(中国)とは朝貢貿易でがっつり結びついて、日本(当時は室町)とは文化の受け渡しをこっそり続け、東南アジアとは黒糖や貝を輸出入しながら懐をあっためてた。つまり『琉球=小国』じゃなくて『海のシルクロードを牛耳る南の要衝』だったわけ。

下手な戦国大名よりはるかにグローバルな思考してたからな。こっちは薩摩と戦ってる間に、中国から瓢箪型の宝物もらってんだよ。もはや中華トレーディングカード界のレアアイテム。

しかし1609年、薩摩藩が侵攻し、琉球王国は形式上は残るも事実上の従属国家に。二重朝貢(中国と薩摩の二股外交)でバランスを取りながら、明治になってついに『琉球処分』で沖縄県に吸収された。合掌。

でもその過程で民族性や文化が完全に消された訳じゃない。逆に『失わないために』地元の人々が必死で守ってきたんだ。

②言語や文化の独自性(うちなーぐち・信仰・食文化)

さて『琉球民族の文化』って聞いて思い浮かべるのは何だ?首里城?ゴーヤーチャンプルー?それともハイサイおじさん?それ全部正解だけど、それは氷山の一角。

まず言語なんだけど『うちなーぐち(沖縄方言)』は、もはや別言語。日本語とは系統が近いけど、文法や発音が全然違う。もうちょっとで翻訳アプリ必要なレベル。

例えば「ありがとう」は「にふぇーでーびる」
「大丈夫」は「なんくるないさー」じゃないからな?それはポジティブ精神であって実用語ではないからな?(←重要)

信仰も独特。日本本土が神社仏閣と縁結びに夢中な頃、琉球は『御嶽(うたき)』という自然信仰ベースの聖地を守ってた。神様はそこにいるんじゃなくて、そこが神様。巨岩、巨木、洞窟、海。自然そのものが祈りの対象。神職は女性(ノロやユタ)が多く、男どもはだいたい神様の通訳係。

そして食文化。豚肉・海藻・野菜をバランス良く食べる長寿食。でも同時に酒(泡盛)と踊り(カチャーシー)で狂喜乱舞する文化も併せ持つ『ゆっくりだけどちゃんと生きてる』それが琉球の美学だ。

つまり、琉球民族とは『本州とは違う軸で日本を生きてきた人々』の事。独自の歴史、文化、言語を持ち、日本の中の外国として誇りを抱いてる。本州の人間が『変わってる』と感じるその全ては、彼らにとっては『変わってないものを守った結果』なんだよ。

なぁ、そう思うとさ、沖縄って、ただのリゾートじゃないよな?そこに生きてきた『文化』が、確かに今も息づいてる。


【アイヌ民族とは?】

①[起源と歴史]擦文文化・縄文との繋がり

まず最初に言っておくけど『アイヌ』はポケモンでも新興宗教でもない。れっきとした日本の先住民族であり、北海道を中心に、樺太(サハリン)や千島列島にまで広がっていた独自文化を持った人々だ。

そのルーツはどこか?って話だけどさかのぼること一万年、縄文時代。つまり、日本列島に人類が住み着いて縄で模様を付けてた頃には、すでにアイヌのご先祖様の文化のタネが芽を出してた。

その後、本州が弥生時代とか奈良時代とかで「米!仏教!律令制!」と盛り上がってる横で、北海道では『擦文文化(さつもんぶんか)』という独自進化を遂げた文明が咲き乱れてた。これ、簡単に言うと『縄文テイストを残しながらアイヌ文化に進化していく過程』土器はまだ使うけど、鉄器も輸入して使い出したりと、だんだんグローバルになっていく。

そして鎌倉時代〜室町時代になると、完全に『アイヌ文化』として形を成してくる。ちなみに『アイヌ』は『人間』って意味な。つまり「俺たちは人間だ!他の生き物や神様とは違うけど全部仲良し!」っていう世界観。尊い。

②言語・神話・自然信仰に根差した暮らし方

アイヌの世界観って、ぶっちゃけRPG並みにドラマチックだ。まず神話の数がえぐい。全ての自然や動物には『カムイ(神)』が宿ってる。

火は火の神、水は水の神、酒にも神、クマは神中の神(しかも狩る)。人間が生きるために必要な全ては『神様のおすそわけ』だから、獲ったら感謝してお返しする。これ、ガチでやってる。

例えばクマを仕留めたら『イヨマンテ』という送魂儀式をする。クマを神の国に帰すために、酒と歌と祈りで見送る。こっちは昼飯前にスマホの電源切るのすら嫌なのに、彼らは命に敬意を払ってる。

言語もまた独特。アイヌ語は日本語とはまったく別系統の孤立言語。つまり『世界でアイヌ語はアイヌ語しかない』語順も発音もルールも日本語と全然違う。

例えば「こんにちは」は「イラㇷ゚イハンロー」
「ありがとう」は「イランカラㇷ゚テ」…すまん噛んだ。

でもこの言語もまた、自然と共に生きる哲学が宿っている。言葉ひとつひとつが、神と動物と共存する暮らしから生まれてるんだ。

そして、忘れちゃいけないのが伝統的な生活。狩猟、漁業、採集を中心に、自然の恵みだけで文化を築いていた。衣服は樹皮でできた『アットゥシ』家は『チセ』という草ぶきの住居。家には必ず『炉(アペオイ)』があって、そこが神と人のコミュニケーションスペースだった。

現代日本が「コンセントがないと生きていけない」って言ってる中で、こっちは「カムイとの対話がないと生きていけない」って言ってる。かっこよすぎない?

つまりアイヌ民族とは、自然と神と人との共存をリアルでやってのけた尊敬すべき民であり『現代社会が忘れかけてる生きる意味』を、ずっと前から知っていた人たちなんだ。というわけで、俺もいつか北海道に行きたい。クマには会いたくないけど、アイヌ文化には会ってみたい。ジンギスカンとサケで胃袋を神に捧げながら、静かに「イランカラㇷ゚テ」って呟いてみたいと思う。


【琉球民族とアイヌ民族の『共通点』とは?】

①[自然信仰]ニライカナイとカムイの世界

まず真っ先に出てくるのが『自然へのマジ感謝信仰』

琉球民族には『ニライカナイ』という神様ワールドがある。ざっくり言えば『海の向こうにある理想郷』で、豊穣も幸せも全部そこから来る。Amazonより早い。神様は海の向こうからやってくるし、死んだらそこに帰る。もう天国というより別荘。

一方、アイヌ民族の神様は『カムイ』だ。火の神、水の神、サケの神、トイレットペーパーの神。とにかく自然に宿るあらゆる存在が神格化されてて、クマすら神扱い。でもって狩ったら『イヨマンテ』という神送りの儀式をして返却。メルカリで神様売ってんのか?ってくらい律儀に返す。

共通してるのは『人間は自然からのレンタル生物』って意識が根底にある事。本州みたいに「人間様が自然を征服してやる!」っていう傲慢さは一切ない。

琉球もアイヌも「俺たちは自然に生かされてますマジ感謝」っていう圧倒的謙虚スタイル。どうしてこうなった?ってくらい、神様と自然との距離感が近い。多分もうLINEの友だちに入ってる。

②言語の構造と単語に見られる特徴

次に来るのが「言語がなんか普通じゃない」って話。

まず琉球語(うちなーぐち)とアイヌ語は、どちらも日本語とは違う系統。「方言でしょ?」って思ったそこのアナタ、明日から語学教師の前でその発言したら背後にニライカナイが現れるぞ。

例えば

  • 日本語「ありがとう」
  • 琉球語「にふぇーでーびる」
  • アイヌ語「イランカラㇷ゚テ」

これで「全部日本語です!」って言われても「いやどう見ても国籍違うだろ!」って言いたくなるだろ?実際、どちらの言語もユネスコから『絶滅危機言語』として指定されてる。

さらに両者に共通してるのが、

  • 音のリズムが独特(歌にしやすい)
  • 自然や感情に関する語彙が多い
  • 目上への敬語が繊細(神様と話すから当然)

つまり『自然と会話するために発達した語彙と構造』なんですよ。あまりに繊細すぎて、こっちが「暑いですね〜」って言ってる時、あの人たちは神と会話してる。

③本州との断絶された文化と差別の歴史

ここが一番痛くて、一番深い共通点。どっちも日本なのに日本じゃない扱いされてきたっていう現実。

まず琉球王国はもともと中国や東南アジアと交易しまくってた海洋国家。鎖国中もガン無視で貿易続けてた。要するに空気読まない系外交センス◎な国。でも1609年、薩摩藩にぶん殴られて半ば植民地化。そこから「日本語を話せ!和式の文化を取り入れろ!」って圧がかかる。そして明治になって完全に『沖縄県』として編入され、元王国が一夜にして『田舎の末っ子扱い』に。そりゃ自尊心ぶっ壊れるよ。

一方アイヌも、本州からの侵略と同化政策で文化が壊された。「日本語を話せ!和服を着ろ!カムイとか言ってんじゃねぇ!」っていう圧。そのせいでアイヌ語も文化も激減。民族の存在そのものが『なかった事』にされかけた

しかもどっちも『標準語を話せない=無教養』『文化が違う=遅れてる』ってめちゃくちゃバカにされてきた歴史がある。沖縄と北海道、地理的に端っこすぎたせいで中央と断絶された。その断絶が、文化の独自性を守った一方で、差別と同化政策も生んでしまった。

【まとめ】

琉球とアイヌの共通点とは?それは

本州とはまるで違う言語・文化・信仰を持ちながら、日本の一部として無理やりまとめられて、それでも独自性を守り続けた、誇り高き文化圏。

現代人が忘れかけてる『自然への敬意・多様性・誇り』を、彼らはずっと昔から持っていた。

おい本州。あんたらが忘れたもうひとつの日本、南と北で、まだちゃんと生きてるぞ。


【琉球とアイヌに『DNAの共通点』はあるのか?】

①縄文人とのつながり

琉球民族とアイヌ民族は、どちらも『縄文系の末裔』とされている。「なんか響きかっこいいから縄文系って名乗ろうぜ」とかじゃない。マジでDNA的にそうなんだよ。

約一万年前から続く縄文人の遺伝子は、現代日本人の中にも残ってるけど、アイヌと琉球のDNAには特に色濃く残っている。東京のオフィスビルに潜む令和のサラリーマンよりも、北と南の民族の方が『原日本人っぽい』という皮肉な現実。

②本州の弥生系との違い(遺伝子マーカー)

現代日本人のDNAは、ざっくり分けると縄文系と弥生系のミックス。弥生系は中国大陸〜朝鮮半島から来た人たちの子孫で、農耕民族のガチ勢。で、本州の中心部はこの弥生DNAが多め。

一方、アイヌと琉球はこの弥生DNAの影響が少ない。特にY染色体のハプログループ(遺伝子マーカー)で見ると、アイヌはD1b、琉球はO1bなどが多く、弥生人に多いO2とは異なる系統。

【日本人の系統比較(縄文系/弥生系/混血系)】

系統名時代説明含まれる人々
縄文系約1万年前〜弥生前期日本列島の先住民。狩猟民族。彫りが深めアイヌ・琉球・東北に多い
弥生系約2,500年前〜大陸(中国・朝鮮)から来た稲作民族本州・関西中心に多い
混血系/渡来系弥生後期〜鎌倉時代など支配階級の大陸移民(貴族や武士など)農民・武士・中世以降に多い

【遺伝子の距離感を表した研究(2021年/理研/京大チーム)】

集団DNAの近さ(縄文度)
アイヌ民族縄文度99%超(ほぼ純縄文)
琉球民族(特に宮古・八重山)縄文度70〜80%(かなり高い)
本州日本人(ヤマト民族)縄文度30〜40%(弥生との混血が進んでる)

つまり、何が言いたいかというと中央(本州)に飲み込まれなかったからこそ、DNA的にも『周縁』を保ってるって事。超訳すると『ずっと俺ら、俺らだった』って事だ。

③南北の周縁民族としての共通ルーツ説

このふたつの民族には、文化も価値観も違うのに、DNAで繋がりがある。遠く離れてても、山越えても、時代が進んでも北と南の果てに生き延びたのは『中央に同化されなかったもうひとつの日本人』だった。

これを『南北の周縁民族』として括る学者もいる。同じルーツから分かれて、それぞれの地で独自に文化を育んできた。まるでRPGの主人公とライバルみたいな関係。

沖縄のニライカナイ信仰と、北海道のカムイ信仰が、別々に発展したのにどこか似てるのも、もしかしたら『魂の記憶』が共通だったからかもしれない。DNAはロマンだ。だって『過去が今の中に生きてる』って事だろ?

【まとめ】

アイヌと琉球は『おいしいとこだけ本州に吸い取られて遺伝子だけ田舎に残された』んじゃない。

逆だ。

本州が忘れてしまった『原日本人の魂』を、彼らはちゃんと今も生身で継いでる。

血は争えない。だけど、誇って生きる事はできる。

だからお前の中にも眠ってるかもしれないぞ。南か北か知らねぇけど、縄文DNAがソワソワしてるはずだ。もしそうなら、旅に出ろ。お前のルーツが、お前の未来を待ってるかもしれねぇからな。


【日本に残る『ふたつの周縁文化』から見えるもの】

①国家に飲み込まれた歴史、それでも生き残る文化

琉球王国もアイヌモシリも、もとは独立した文化圏だった。歴史の教科書だとサラッと『日本に編入された』とか書いてるけど、実際の現場ではもっとゴリゴリに削られ、塗り替えられ、塗装までされて、まるで別物にされてる。

「標準語を話せ!」
「和服を着ろ!」
「こっちが正しい日本だ!」

そんな一方的な同化政策の中でも、彼らは言葉を忘れず、歌を歌い、祈りを続けた。

文化ってのはな『強制されて守るもの』じゃないんだよ『勝手に染みついて勝手に生き残るもの』なんだ。

学校で習った『日本文化』って何だよ。正月に雑煮食って、礼儀正しくて、桜を見て泣く?…いやそれもいいけど、それだけじゃあ日本って国は語れない。

むしろ国の端っこにこそ『日本』が隠れてんだよ。しかも堂々と、誰にも媚びずに。

②世界的にも貴重な先住文化が日本にあるという事実

先住民族っていうと、なんとなくアマゾンの奥地とか、北欧のサーミ族とか、映画で見るような異国の世界を想像するだろ?

でもよく考えてみ?その『先住民族』が、今この日本に現役で生きてんだよ。

南に琉球、北にアイヌ。世界的に見たって、これだけ先進国の中で複数の民族が明確に存在し続けてる国って珍しい。

でもって文化も言語もガチで深い。もう掘れば掘るほど出てくる、文化の温泉地帯。そりゃユネスコも目をつけるわけだ。

しかも忘れちゃいけないのが、彼らは『保存されてる文化』じゃない『今を生きてる文化』なんだ。


【最後に】

本州のど真ん中で「日本は単一民族国家です(キリッ)」って言ってる連中、ちょっと沖縄と北海道に修学旅行してこい!文化ってのは『中央にあるもの』だけじゃない。むしろ『周縁にこそ』その国の本質がある。飲み込まれても、塗り潰されても、声を上げ続ける民族がいる。そういう存在がこの国の底力だと、俺は信じてる。

そしてこの国には、ふたつの『もうひとつの日本』が、ちゃんと息をしている。俺たちはそれを、忘れちゃいけない…忘れたら、だいたいそのうち歴史に殴られるからな。

沖縄と北海道は、決して『本州の端っこ』なんかじゃない。むしろ「日本って何だ?」という問いへのヒントが、そこにある。

『日本らしさ』ってのは、ひとつじゃねぇ。100あって、100違って、それで良い。

お前が今まで『日本』と思ってたものそれ、きっと『本州の一側面』だ。

ほんとの『日本』を知りたければ、北と南を旅してみろ。文化も人も、驚くほど違って、それでいて『ちゃんと日本』だから。さぁ、そろそろ地図の端っこを開く時間だ。歴史は、中央にじゃなくて『周縁』にこそ詰まってるんだからな。

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