【なをとの離島観光記/八重山諸島編】世界自然遺産にもなった沖縄最大の離島『西表島』とは?文明の終点を観光しながら生態系も深掘りしてみた。

あのな、沖縄県ってだけで「海でバカ騒ぎする陽キャしかいねぇ」とか思ってる奴、一回石垣島の南の果てにある八重山諸島に土下座して謝れ。

そもそも『八重山諸島』って言葉が神々しいよな。なんかもう『島』ってついてるだけで勝ち確なのに、複数形だぞ?八重山諸島だぞ?八重も山も島も、全部盛り。お前の偏差値より多いわ。

名産品もいちいち濃すぎる。パイン、黒糖、マンゴー、泡盛、水牛の背中、あと与那国馬と石垣牛とイリオモテヤマネコ。もはやRPGのパーティーやん。こっちはまだレベル2の旅人なのに、最初の街でラスボス出てきたくらいの情報量。疲れるわ(最高)。

で、そんな八重山諸島の中でも、今回の主役は『文明の終点』とか『亜熱帯の密林』と称される島。そう『西表島(いりおもてじま)』です。

沖縄最大の離島。面積は本島の次にデカいくせに、コンビニもねぇ、信号もねぇ、イリオモテヤマネコが深夜に信号無視してくるという完全なる文明の敗北地帯。

観光?もちろんできます。ただし『観光』じゃなくて『探検』です。自然が主役で人間はモブ。つまり、お前の存在がエキストラ以下。この島に足を踏み入れるということは、文明を一旦置いて、サンダルと虫よけと覚悟を持って行くって事だ。

そんな西表島で、今回は文明の終点を全力で観光し、おまけにイリオモテヤマネコよりレアな情報と生態系まで深掘りしてきたので、よろしくどうぞ。


【西表島のとは?】

「沖縄ってさ〜、海がキレイでさ〜、映えカフェあってさ〜」とか言ってる奴は、とりあえず一旦西表島で野営しろ。話はそれからだ。

西表島は、沖縄県の八重山諸島に属する、沖縄最大の離島です。面積289.3km²。これは奄美大島より小さく、石垣島の2倍以上、沖縄本島に次ぐデカさ。しかし、人口はたったの約2,300人(2023年現在)。面積に対しての人口密度、限りなくゼロに近い。マングースの方が多いかもしれん。

名産物は、ピーチパイン、黒紫米、パパイヤ、島バナナ、そして星砂。人間より自然の方が働いてる島。地元民もイリオモテヤマネコも、自然界のスケジュールに従って生きてます。

そして最大の特徴は『海は添えるだけ、本体はジャングル』

いやもうほんとに海じゃないのよ。西表島を観光地だと思って行ったら「お前が観察されてる側だった」みたいなナショジオ体験が始まります。日本最大級のマングローブ林、西表山猫にサキシマスジオ、カンムリワシにヤエヤマホタル、そのへんの藪から絶対誰か見てる。人間よりジャングルの方が賑わってる

「自然って癒しだよね〜」とか言うな。西表島の自然は癒しじゃなくて『試練』だ。お前の精神を、蚊と湿度と密林がフルボッコしてくる。でもそれが最高。


【西表島の歴史】

沖縄本島が『都市の疲れ』だとすれば、西表島は『文明の圧に嫌気が差した神が最後に隠れた場所』だ。もう一度言うけど、ここ、ガチで文明の終点。下手すりゃ圏外。Wi-Fi探すよりイリオモテヤマネコ探す方が早い

そもそも西表島は、日本では数少ない亜熱帯に属する島であり、川も森も道ですら自然の言いなり。人間の開発?イリオモテヤマネコに鼻で笑われるレベルだ。山も川もジャングル仕様で、未だに人間が踏み入れてないエリアがあるとかいうRPG設定みたいな事実が普通にある。

①[古代からの流れ]イリオモテヤマネコが歩いた道

古代の西表島は、琉球列島の一部として成り立ちつつ、割と放置プレイされてた。なぜならアクセスが鬼ムズだから。台風の通り道かつジャングル天国。石垣島と違って「おいでませ」オーラがゼロ。つまり、イリオモテヤマネコが道を作ってくれない限り、ヒトは踏み込めなかった。

でも、それでも琉球王国時代には、周囲の島との交易の中継点としてボチボチ動いていた形跡がある。サトウキビや米の栽培も試みられたけど、ジャングルの怒りと虫の反乱で割と早期に撤退気味。つまりこの島、自然が強すぎて人間が折れたパターン。歴史の中でもレアだよコレ。

②[近代]マラリアと人間の生存戦争

はい出ました。西表島といえば『マラリア』だ。かつてはマジで『住んだら死ぬ島』だった。1940年代前半までは島のほぼ全域がマラリア地帯で『移住=命懸け』という理不尽サバイバル。

島に駐在する人々の中には、農業や鉱山の開発に希望をかけた人もいたけど、結果的にマラリアが夢を粉砕。人間の都合でジャングルに手を出すと、ジャングルが倍返ししてくるのが西表島流です。なお、終戦後の衛生環境改善と薬剤の普及でようやく住民の定住が可能になった。

イリオモテヤマネコ的には「やっと静かになった」と思った矢先、今度は観光客がわらわら増えてきたという地獄のループ。

③[現代]観光地化と世界自然遺産

平成に入ってから『手つかずの自然』と『希少種の宝庫』が注目され、西表島は『エコツーリズム』のメッカに。カヌー、トレッキング、マングローブ探検、ナイトツアー…って全部自然の機嫌に左右される。だって道路より川の方が交通インフラとして信頼されてる島なんだから。

そして2021年には晴れて世界自然遺産に登録。つまり「この自然、いじったらアカンぞ」地球から公式に釘を刺された訳です。イリオモテヤマネコ的には「これ以上来んな」と言いたいかもしれないけど、もう遅い。ネットの力で隠しスポットじゃなくなった。代わりに、島の人たちと自然保護団体がガチのルールとマナーで必死にバランスを守ってくれてます。


【西表島の生態系】

別名が『東洋のガラパゴス』ってあまりにもチヤホヤされすぎたネーミングだけど、実際行ってみると『ガラパゴス』が土下座してくるレベルで自然の濃度がエグい。スマホの電波より、イリオモテヤマネコの気配の方が早く届く場所、それが西表島です。

①ガラパゴスって言われる理由

「なんで東洋のガラパゴスなんて呼ばれてんの?」って話だけど、答えはシンプル。

進化のやりたい放題が止まらなかったから。

イリオモテヤマネコ(世界でもこの島にしかいない)
カンムリワシ(絶滅危惧種で、空から見張ってくる)
セマルハコガメ(甲羅で身を守っても、観光客のカメラには勝てない)
サキシマスオウノキ(根っこがバズーカみたいな木。名前が中ボス)
マングローブ林(日本一の規模。海と陸のバグゾーン)

これ全部、西表島にいる。ていうか、ここにしかいないって奴が多すぎて、現代人の『コピペ社会』とは真逆。あいつら全員が『世界で一冊しかない図鑑』の中を自由に生きてるんですよ。こっちは3秒ごとにSNS更新して生き急いでるのに。

②マングローブが自然界のバリアフリー

西表島の生態系のボスみたいな存在が『マングローブ』これがまたすごい。

・潮が引いたら地面になる
・満ちたら水の森になる
・虫から魚から鳥から全部住んでる
・木の根がデコボコで、もはやトラップ満載の要塞

つまり、マングローブって『街と森と川と要塞と保育園』が一体化した生態系テーマパークみたいな存在。そこに人間がズカズカ入って写真撮って「映えた〜」とか言ってるけどな、マングローブからしたら「また来たかクソ野郎」って感じだと思う。

でもこのマングローブがあるおかげで、海水と淡水が混じる汽水域が保たれ、珍しい生き物たちが生き延びられるんです。まさに命の交差点。

③自然保護の現実と人間の矛盾

人間ってほんと勝手な生き物で「こんな美しい自然を壊さないように守ろう!」って言いながら団体でジャングル入っていって、ゴミ落としてるからな?いやいや、矛盾にも程があるやろ。

レンタカーで爆走しながらイリオモテヤマネコの看板見つけて「いるの?」って喜ぶ人もいるけど、お前がその速度で走ってたら出てきた猫がミンチやぞ。西表島では、見つけない努力が一番の保護なんだよ。

西表島の生態系は、人間が主役じゃない世界を見せてくれる貴重な場所。その主役の座を守ってるのが、イリオモテヤマネコであり、マングローブであり、湿度98%のジャングルです。人間はその隅っこで「すみません、ちょっとだけ見学させて下さい」っていう謙虚さでいるべき。

…まぁそんな謙虚な人類なら、地球もこんなに怒ってないけどな。


【固有種の紹介】

①イリオモテヤマネコ

西表島のラスボス。だが登場頻度は伝説級ポケモンより低い。

  • 世界でこの島にしかいない。つまりレア中のレア。
  • 夜行性。しかも恥ずかしがり屋。観光客の前にはまず現れない。
  • でも事故で轢かれがち。人間、邪魔。

「見つけたらラッキー!」とか言ってる人間よ、見つけなくていい。猫が嫌がってるから帰れ。

②リュウキュウカンムリワシ

空から監視してくる沖縄のガーディアン。目が本気すぎて怖い。

  • 翼を広げると1.2メートル。見た目は貴族、狩りはハンター。
  • 沖縄の森の頂点捕食者。大体の小動物は、本日のランチ。
  • でも絶滅危惧種。つまり『強くても弱い』存在。某ジャンプ漫画の主人公かよ。

「鳥だ!ワシだ!飛んでるぞー!」じゃねぇよ、静かに双眼鏡で見ろよ。

③クビワオオコウモリ

名前に『オオ』がついてるくせに、顔がやたら可愛い吸血しない系。

  • 見た目はフルーツ食べて生きてるぬいぐるみ。
  • 首にある白い輪っかがオシャレポイント。
  • 実は森の『花粉まき散らし職人』で環境保護界の裏ヒーロー。

④サキシママダラ

毒はないが模様が毒々しい、優しさでできた擬態職人。

  • 沖縄の自然の中で「俺毒あるっぽく見えね?」って頑張ってるけど実は無害。
  • 草むらやジャングルでスルスル逃げる。人が近づくと自動でドロン。
  • つまり人間より察しが早い。

【まとめ】

これらの固有種たちは『人間がいない方が幸せに生きていける連中』です。観光客が「写真!動画!インスタ映え〜!」って騒いでる間、彼らは「今日もまた…人間の季節か…」って憂鬱になってるから。マジでお願いだから、静かに、優しく、謙虚に観察してやってくれ。


【西表島の観光スポット紹介(行ってない)】

どうもこんにちは。西表島の観光スポット紹介コーナーにやってきましたが…行ってません

いや、行く気はあった。むしろ西表島に足を踏み入れた瞬間、心のGPSはピナイサーラをロックオンしてました。でもそのままレンタルバイク屋に吸い込まれ、気づいたらマングローブの隙間から猫探してた。結果、観光スポットゼロ踏破。申し訳ございません。

でも、行ってないなりに調べ倒した観光スポットを、妄想で行ったつもりテンションで紹介させていただきます。

①ピナイサーラの滝(見てない)

西表島で一番有名な滝。名前がもうカッコいい。ピナイサーラって響きだけで飯5杯いける。落差はなんと約55メートル!沖縄県内最大級!カヌー+トレッキングツアーでしか行けないという難攻不落っぷりも良い。秘境感MAXと自然のラスボス感すごい。行ってないけど、多分最高。滝で全身洗われるレベル。

②バラス島(存在は知ってる)

海の中に突如現れる、サンゴのかけらだけでできた小さな島。天候と潮で島のサイズが変わるとかいうロマン装備つき。正直、ポケモンの伝説の島くらい神秘的。透明度バグってる海とセットで、インスタ女子の聖地になってるらしい。行ってない俺には指をくわえてGoogle画像検索するしか術がない。

③由布島(目の前まで行った)

唯一、目視できました。西表島から水牛に引かれて海を渡るという、もはや観光というより儀式。あの優雅な牛の歩みに、自分のせっかちな心が破壊されるのは間違いない。「時間の流れが違う」って言葉、あの島のためにある。今度は絶対、水牛と目を合わせて気まずくなってくる予定です。

行ってないのにここまで語ってしまった俺を、罵倒してもいい。でも…許してくれ。だってまた行くんだ。西表島、絶対リベンジするんだ。その時はピナイサーラの水しぶきで魂を洗い、バラス島で太陽に焼かれ、由布島で水牛に見下されてきます。

だから今回は『期待値だけ爆上がりした観光案内』ということで、見逃してくれたら嬉しい。


【西表島へのアクセス情報(安栄観光)】

①出発地

  • 住所:〒907-0012 沖縄県石垣市美崎町1番地
  • 電話番号:0980-83-0055
  • 営業時間:6:00~19:00(年中無休)

②出港時間

西表島[上原港]行き(所要時間:約45〜55分)

石垣港 発上原港 発備考
07:0008:00
08:3009:30鳩間島経由
13:3014:30
16:3017:45鳩間島経由

西表島[大原港]行き(所要時間:約40〜45分)

石垣港 発大原港 発備考
07:00(★)08:00(★)★=上原航路欠航時の代替便/送迎バスあり
08:3009:30
13:0014:00※竹富島経由あり
16:0017:00
16:30(★)17:30(★)★=上原航路欠航時の代替便/送迎バスあり

③乗船料金

航路所要時間大人(片道)小人(片道)障がい者割引(片道)
石垣港⇄上原港(北部)約40~50分2,290円1,170円1,490円
石垣港⇄大原港(南部)約40~50分2,290円1,170円1,490円

※上記運賃は、燃料油価格変動調整金を含んだ金額になります。調整金金額は燃料価格により変更になる場合がございます。

④決済方法

  • 購入手順:
    1. 公式サイトで会員登録
    2. クレジットカードで事前決済
    3. 乗船用QRコードを取得(スクリーンショットまたは印刷して保存)

安栄観光公式サイト[https://aneikankou.co.jp]ここから購入。

⑤注意事項

  • 乗船手続き:出港の10分前までに直接ご予約便の『乗り場』へお越しください。
  • 送迎バス:上原航路欠航時、大原港から上原港(白浜地区)までの送迎バスがあります。ご利用希望の方は、上原港行きの乗船券をご購入ください。
  • 決済方法:
    • [現金]クレジットカード・電子マネー(Edy/WAON/iD/nanaco/交通系)・QRコード決済(PayPay/auPAY/メルペイ/d払い/OKIPay)
    • [大原港/上原港]現金・クレジットカード・電子マネー・QRコード決済(PayPay)

【実際行ってみた】

①広すぎるから移動手段は車かバイク

西表島を『歩いて観光』とか考えてる奴は、まず脳の熱中症を疑え。冗談抜きで広い。面積289.27km²って沖縄本島に次いで2位。もはや島じゃなくてちっちゃい国。歩く距離じゃねぇのよ。俺が使ったレンタルバイク屋はここだ。

西表島レンタルバイク屋(Googleマップ)

上原港から歩いて5分。スタッフさんがまた親切すぎて、逆に怖い。人間不信の俺に刺さったよ。バイクの種類もいろいろあって、島一周には十分。強いて言うなら、乗ってる自分が自然界の異物って気付かされるくらい自然が濃い。

②道路に【動物注意】の看板が50m刻みで並ぶ異常事態

もうね、ずーっと動物注意動物注意動物注意…って、読者諸君の通知みたいに出てくるのよ。これが50mごと。しかも看板のイラストが毎回ちょっと違う。最初は「へぇ~」とか思ってたけど、3kmくらいで気づいた。

「これ動物が多いんじゃなくて看板作りすぎなんじゃね?」

って一瞬思ったけど、翌朝に道路をウロウロしてる生き物たち見て謝罪した。ごめんなさい。全力でスピード落として走ってください。マジで動物優先、観光客後回しの島。

③カラスが全部ヤンバルクイナに見える現象

どこ行ってもカラスがいる。それが全部、なんか「珍しい鳥かも」って目で見てしまう。というのも、俺は最初、西表島にもヤンバルクイナがいると勘違いしてた。でも違う。ヤンバルクイナは沖縄本島北部限定。じゃあこのカラス何?ってなったけど、ただのカラス。地元の人に聞いたら「カラスも島の仲間よ~」って言われた。うん、知ってる。でもあの黒光りするボディが、俺の『珍しい何かを見つけたい欲』をかき乱してくるんだよ。


【最後に】

西表島。それは『自然豊か』とか『エコツーリズム』とか、そんなお上品なワードで語るにはあまりにも野生が過ぎる島だった。

ジャングルにはジャングルのルールがあって、マングローブにはマングローブのプライドがあって、そこに暮らすイリオモテヤマネコやカンムリワシやコウモリたちには、地球の『本来あるべき姿』が詰まってた。

こっちが何様か知らんけど、彼らからすれば俺たちこそ『不要な外来種』だって話。西表島に足を踏み入れるなら、スーツじゃなくて泥まみれになる覚悟を持て。ブランドバッグじゃなくて、泥んこのリュックを背負え。Wi-Fiより風の音、通知音より鳥のさえずりを聞け。そんな島だった。

自然界の格付けで言うなら、西表島の生き物たちはトップティア。人間?下から数えた方が早いわ。だから俺たちはせめて、謙虚に、慎ましく、そっと息を潜めて西表島を歩こう。主役はあくまで、あの命たちなんだから。

よし、帰ろう。文明の匂いが恋しいけど、心のどっかがちょっとだけ強くなった気がする。ありがとう、西表島。そしてごめんよ、カラス。お前の事ずっとヤンバルクイナだと思ってた

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