【なをとの移住生活記/仕事編】日本幸福度ランキング一位なのに日本賃金ランキング最下位?沖縄県が最低賃金の理由を深堀りしてみた。

幸福度位一位、賃金最下位?なんだこの経済ギャグみたいな県は。沖縄に移住して早々、俺の財布が軽くて飛んでいった。風が強かったせいじゃない。中身が入ってなかったからだ。

「え?沖縄って幸福度ランキング全国一位なんでしょ? じゃあ生活も余裕なんじゃないの?」という希望に満ちた幻想は、最初の給料明細でボッコボコにされた。

2024年現在、沖縄県の最低賃金は896円(全国平均は1,000円超え)。本州でバイトしてた頃の俺の時給は「学生でも1,100円」だったのに、沖縄じゃ『900円もらえたら御の字』というレベルの緩さ。もう笑えてくる。どこが幸福なんだと。

でもな「じゃあなんでみんなそれでも沖縄で生きてるの?」って話になると、急に哲学みたいな顔してくるのがこの島の面白さなんだよ。


【他県との比較】

都道府県別 最低賃金と沖縄県との比較(2023年時点)

都道府県名最低賃金(円)沖縄との差額(円)
東京1,113円+217円
神奈川1,112円+216円
大阪1,064円+168円
愛知1,027円+131円
京都1,008円+112円
福岡941円+45円
沖縄896円

おい東京、200円も多く時給もらって何に使ってんだ?タピオカか?推し活か?こっちはおにぎり二個買って晩飯終了なんだぞ。神奈川、お前もだ。大阪もだ。ていうかお前ら、その時給で週5働いたら月にどんだけ差が出ると思ってんだ?計算してみたら吐きそうになったわ。

[例]週5日×8時間=月160時間働いた場合

  • 東京(1,113円×160h)=178,080円
  • 沖縄(896円×160h)=143,360円
  • 差額:34,720円

…この3万円強の差…こっちは家賃に消えてるからな!

というわけで、沖縄で暮らすってことは『金はないけど心はある』っていう超ナウでエモいライフスタイルなんだよ。金だけを求める人間は…那覇空港から飛んでくれ。


【なぜ沖縄の賃金は低いのか?】

① そもそも産業構造が観光とサービス業メイン

沖縄の主力産業ってなに?って聞かれたら、真っ先に浮かぶのは観光サービス業小売業

・宿泊業、飲食業、小売業、観光ガイド系などが中心
・これらの業種は基本的に低賃金構造

しかもアルバイトとパートが多く、正社員比率も低め。結果的に『全体の平均賃金』が引き下がるってわけ。本土では「それ副業ですか?」って言われるような賃金が、こっちではメインの稼ぎだからな。なめるなよ。

②企業の規模が小さい(中小零細企業が多い)

沖縄の企業は、従業員10人未満の小規模事業者が圧倒的に多い。

・給料が高いのは『資本がある大企業』
・でも沖縄には『大企業本社』ほとんどない
・そもそも『利益率の高い業種』が少ない

要するに『高い給料払いたいけど払えない』ってやつだ。悪気はないんだ。財布が薄いだけなんだよ…。

③離島ゆえの物流コストと物価差

沖縄は『離島』であることから『物流コストが高くて利益が圧縮される=企業に余裕がない』

・本土と比べてコストが高い→企業の利益が減る
・その分、従業員の給料も出せない

こっちはトマト一個運ぶだけで送料地獄なんだよ。おまけに、物は高いけど給料は安いって地獄コンボ。
※ちなみに那覇の物価は福岡や札幌より高いというデータもある。

④歴史的背景(戦後のアメリカ統治)

・沖縄は戦後、1972年までアメリカの統治下にあった
・その間、日本の高度経済成長の恩恵をほぼ受けていない

結果、産業基盤が本土に比べて20年近く遅れたスタート。その遅れが今でも『賃金差』として尾を引いてる。昭和の本土が「カラーテレビだ!自家用車だ!」って浮かれてた時代に、こっちは「ドルで牛乳買ってた」んだよ。時差ボケどころじゃねぇ。

⑤公務員と観光業の二極化(中間層が薄い)

沖縄では、公務員や大手企業に勤める人はそれなりの収入があるけど、それ以外がめちゃくちゃ低い。

・中間層のボリュームが少ない=平均が下がる
・大卒でも初任給が低く、県外に流出する若者が多い

本土だったら、平均的な収入の層が、沖縄だと『羨ましいお金持ち扱い』されること、割とあるぞ。

⑥地元重視と地縁社会による採用構造

・沖縄の就職市場は「コネ社会」傾向が強め
・能力より「親戚」「知り合い」重視
・結果、賃金=実力反映じゃないから、上がりづらい

もちろんそれが悪いとは言わない。温かい地域性でもある。でもなぁ、給料明細に『親戚手当』とかねぇから!!

⑦フルタイム就労率と共働き率も全国最低クラス

・非正規雇用の割合が高い
・フルタイムで働かない(働けない)人も多い
・観光シーズン外は、仕事がない

結果的に『年収で見れば悲鳴』ってわけよ。

まとめると、沖縄の賃金が低い理由は、
・産業の構造
・企業の規模
・歴史的背景
・地理的条件
・雇用環境
…これらがガッチリ噛み合って『低賃金スパイラル』を生み出してる。

沖縄が「最低賃金」なんじゃねぇ。最低賃金にされた沖縄なんだよ。でもな、それでも住みたいと思わせるのが沖縄なんだよ。金はねぇけど、海と人情と笑顔がある。だからこそ、みんな「仕方ないな」って笑って生きてるんだ。


【これから沖縄の賃金が上がる可能性は?】

上がる可能性はある…でも全員が恩恵を受けるとは限らない。理由はちゃんとある。以下、丁寧に解説していく。

①沖縄の最低賃金は徐々に上がってはいる(けど…)

厚生労働省の発表によると、沖縄の最低賃金はここ10年で約200円ほど上昇してる。

沖縄県最低賃金
2013年677円
2018年762円
2023年896円

そして2024年、ついに900円台に突入した。じわじわ上がってる。タヌキ鍋みたいに、気づいたら煮えてるタイプの上がり方。

ただし、全国平均との開きは相変わらず大きい。この構造が変わらない限り、上がっても実感できるほどではないかもしれん。

②賃金上昇が期待できる未来シナリオ

❶IT・リモートワークの普及で『稼ぐ場』が変わる

沖縄にいながら、東京の企業で働く時代がすでに始まってる。

・ITエンジニア
・デザイナー
・マーケター
・動画編集 etc.

ネットとMacBookがあれば、沖縄の浜辺で働いて本土価格のギャラがもらえる。もう地元の求人票を見て落ち込む必要はねぇ。

❷観光業の高付加価値化

安い民宿や激安ツアーに頼ってた沖縄観光は、今や高単価路線にシフト中。

・高級ホテルの進出(ヒルトン・リッツ・星野リゾートなど)
・インバウンド復活&強化(中国・台湾・欧米)
・アドベンチャーツーリズムやエコツーリズムの拡大

高単価な観光客=高スキルなガイド、サービス職=結果的に給料アップの波が来る

③でも「変わらないかも」な理由もある(夢ばかり語らんよ)

そもそも沖縄の産業基盤が弱すぎる

・重工業も製造業もロクにない
・輸出もない
・本社機能がない=高いポジションの仕事が生まれない

❷教育機会とスキルギャップ

・大学進学率も全国平均より低い
・IT系スキルやリモート系仕事ができる人はまだ少数

夢見てスキル学んだ奴が県外へ出ていく現象、マジである。

④それでも上げられる未来を作るには?

❶個人で持ち運べるスキルを身につける

→IT・デザイン・英語・マーケなど、場所に縛られない仕事が最強

❷地元密着型で価値を生む仕事に挑む

→ツーリズム、教育、地域支援、発信系(YouTubeやブログなど)

給料の安さを補うライフスタイル戦略

→家賃を抑える・自然で癒される・支出を減らす=「心の賃金」で上書きする

【まとめ】

沖縄の賃金がこの先も低いままか?何も変えなきゃそのまんまだ。でも『自分の仕事』や『島の価値の見せ方』を変えれば、未来は絶対に変わる。

「どうせ給料低いから…」って言い訳して寝転がってたら、そりゃ何も変わらん。スマホで猫の動画見て終わりだ。でも手ぇ動かして勉強して、何か発信して「こっちが島の本当の魅力だ!」って吠え続けりゃ、世界はちゃんと見てる。島だろうが、本土だろうが関係ねぇ。

現金が増えなくても幸福度は上げられるって証明するのが、沖縄に生きる人間の誇りってやつだろ。


【沖縄県民の生活スタイル】

観光客の君たちは知らない。水色の海とサーターアンダギーの裏で、地元民がどれだけフル回転してるかを。

① 仕事は『かけもち』がデフォ(ひとつじゃ生活できねぇ)

飲食+観光+事務パートとか、昼間はホテルの清掃、夜は居酒屋、土日はイベントスタッフとか、もはや人生がシフト制

❶時給が低すぎてひとつじゃ家賃払えん

最低賃金約900円(2024年時点)→フルタイムで働いても手取り月13万〜15万

そこから家賃、ガソリン代、食費、スマホ代…もうね、財布が呼吸困難起こしてる。

❷仕事の量はあるけど単価が安い

観光業や接客業は求人が多いが
・時給低い
・繁忙期だけの短期契約
・長期で続けるには体力が必要

だから「掛け合わせ」で稼ぐしかない。複業スキルは沖縄県民の必須スキル。

かけもち文化が当たり前すぎて誰も驚かない

東京で「副業してます」って言うと意識高そうだけど、沖縄では「え?ひとつしかしてないの?」ってなる。生活の知恵ってのは、危機感から生まれるんだな。

②内地へ出稼ぎってのも現実の選択肢

派遣社員、リゾートバイト、工場勤務、物流など、夏や年末年始の短期バイトで本土へ行く若者も多い。

[メリット]内地の方が給料は倍くらいになる

沖縄:時給900円
関東:時給1300〜1500円(下手すりゃ1800円)

「え?東京ってこんなに時給くれるの?」って感動すらある。涙出るレベルの差。

[デメリット]地元がどんどん空洞化していく

働くために出る→戻っても仕事ない→戻らない→若者がいなくなる→地元が衰退

しかも出稼ぎ先で心が折れたら、帰る家すら無くなる。

【まとめ】

観光客は「うわ〜海綺麗!」って言うけど、その裏で海の家のスタッフは睡眠不足。

「なんでそんなに幸せそうなの?」って言われるけど、沖縄県民はこう答える。

仕方ないさ〜慣れてるさ〜」

…それでも笑ってるのが、この島の誇りなんだよ。


【最後に】

いやほんと「沖縄=楽園」とかいうイメージで移住したら、3日で現実に殴られるぞコノヤロウ。

  • 家賃は思ったより安くない
  • 給料は思ったより低すぎる
  • 車社会でガソリン代と車検と駐車場代で財布が爆死する
  • 夏は灼熱、冬は謎の湿気、梅雨は気配を殺してくる
  • シフトは週6、時給は800円台、貯金は風邪引いて寝込んでる

でも、朝起きてベランダ出たら目の前にエメラルドグリーンの海がある。夕方スーパーで買い物してたら、見知らぬおばぁが「これも買いなさい」って魚を押し付けてくる。深夜に歩いてたら、星が多すぎてこっちが吸い込まれそうになる。

そう、ここは金は貯まらないけど、心は豊かになる島なんだよ。もうなんなら、ATMが心になってるレベルだよ。

沖縄に来る時は「なんとかなるさ」って気持ちと「なんとかしなきゃ」って現実を両方抱えて来い。そうすれば、きっと君の財布は空っぽでも、心は満たされて帰ることができるから。多分な。

以上、口座残高ひとケタのなをとがお届けしました。あ、電気代の引き落とし…今日だったわ(白目)。

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