熊本県。九州のど真ん中で「阿蘇の火山があるとこでしょ?」みたいなテンプレ知識しか持ってない奴が、うっかり足を踏み入れると全力でボコられる県である。馬刺しは美味い。ラーメンは黒い。辛子蓮根は思ったより辛い。人は優しい。でも景色は鬼のようにワイルド。しかも『水の都』とか名乗るくせに、天気が気まぐれすぎて急に山がガスる。お前ら何がしたいんだ熊本。
で、そんな熊本に『異世界へのログインゲート』が存在するという都市伝説がある。山深く、人里離れた秘境に、空気が変わる場所がある。Googleマップは案内するけど、魂はまだ案内してない。心してかかれ。
その名も『色見熊野座神社(しきみくまのざじんじゃ)』。
どこのラノベだよって名前してるけど、マジで実在する。しかも『しきみ』って名前がすでに『死』や『供養』を連想させてきてヤバい。ここ、入る前に背筋ピンとするやつです。背筋どころか背骨まで正される。
しかもこの神社、入口の時点で現実がフェードアウトする。朝の薄明かりの中、車を降りて、鳥居の前に立った瞬間「あっこれ現実じゃないわ」ってなる。空気が違う。コンビニのコーヒーじゃ誤魔化せないレベルで神聖。
昼間は人が多いらしいが、私は早朝に突撃。理由は簡単『神様とマンツーマンでお話したいから』結果、ただの観光が、魂の面談になった。神様の前に晒された己の業の深さに耐えられず、逆に祓ってもらうどころか説教されそうだった。しかも鹿とかいないのに音だけする。やめてくれ。幻聴でも怖いわ。
熊本って、本気出すと観光地の皮を被った異界になる。その代表例がこの色見熊野座神社だと断言する。神隠しされる前に、俺のこの記事を読んでから行け。

色見熊野座神社とは?
場所は熊本県高森町の山の中。Googleマップで案内されるけど、その案内が信用できないレベルの奥地。途中から道が不安になる。車で行けるはずなのに「ここ本当に車で突っ込んでいいの?」って聞きたくなるような細道。すれ違い不可。舗装も甘い。カーナビが泣いてる。運転に自信ない奴は、すでに一回心折れる。
それでも頑張って進むと、見えてくるのがこの色見熊野座神社。
入口からしてやばい。鳥居が一本、ドーンと立ってる。けどその先の道が、もう現実じゃない。森の奥へと続く一本道。左右には苔むした石垣と杉。音がしない。虫も鳴かない。空気が止まる。風も動かない。人間が入ってはいけない場所感がMAX。
普通の神社って、ちょっと明るくて、なんか鈴の音とかしてて、参拝者がいて「わぁ神聖〜」って言えるテンションじゃん?ここ違うから『神聖』じゃない『畏れ』だから。
「ここは我々が足を踏み入れていい場所じゃなかったんじゃ…?」って全人類が一瞬で正座する感じ。
この神社を例えるなら『RPGでセーブしてから行けって言われるダンジョンの入口』あるいは『死んだはずの推しがいるって噂でバズってるTwitterの都市伝説画像の場所』とにかく現実味がない。でも存在する。しかも熊本県に。
これが色見熊野座神社。異世界という言葉が安く聞こえるくらい『リアルに異界』

歴史
まず名前からして、なんか只者じゃねぇな感が漂う色見熊野座神社(しきみくまのざじんじゃ)。読み方も変だし、空気も変だし、そもそも存在感が異常。しかしこの神社、ただの映えスポットじゃない。由緒がヤバい。格が違う。古さが深い。神様の気配が濃すぎて、Wi-Fiすら拒絶するレベル。
熊野座って名前どっかで聞いた事ないか?
そう、和歌山県の『熊野三山』だ。あの熊野本宮大社・熊野速玉大社・熊野那智大社という、日本神道のラスボス級三兄弟のひとつ。それを祀る分社がこの熊野座神社。つまりここ、ただの田舎の神社じゃなくて『熊本県に突如召喚された熊野本宮の霊的コピー』みたいな存在。時代は平安時代中期ごろ(900年代)とされてる。もう一度言う、平安。貴族たちが着物でパタパタ歩いてるあの頃からある。歴史の根が深すぎてミミズも泣いて逃げるレベル。
風穴の伝説
神社の奥にある風穴(かざあな)は、古代から修験道(しゅげんどう)の行場だった。山の中で修行する仙人たちが、ここを『神との交信ポイント』として使ってた訳だ。神の息が吹き出すとかここは黄泉の入口とも言われていて、いわば『神と人間のWi-Fiルーター』
しかも、ただの言い伝えじゃない。実際に冷気がずっと出てる。天然の冷風機。エアコン要らず。電気代ゼロ。エコ最高峰。
『色見』は『色を見る』
色ってのは、仏教でいうところの『この世のモノ全て』を意味する『色即是空』の色だ。
つまり『色見=この世のすべてを見通す場所』っていう、なんかもうラスボスの部屋みたいなネーミング。しかも、その『色の先』には『無』があるとされてるから『神社の境内=この世とあの世の通路』って解釈もされてる。やばすぎる。
何の神様がいるの?
ここには、熊野三山の神様の一柱でもある『伊邪那美命(イザナミノミコト)』が祀られている。
そう、あの日本神話の母なる神。夫のイザナギに黄泉の国で見捨てられたあの方『黄泉返し』を食らった女神を祀ってるっていう時点で、この神社の異世界感の出力MAX。つまりこの神社は、愛と別離と死をテーマにしたRPGのエンディングロケ地みたいな場所。
神社というより境界線のマーカー
結論を言えば、この神社の歴史は『この世とあの世の境界線を引いてきた歴史』でもある。観光地とか言ってる場合じゃねぇんだよ。ここは昔から生と死、光と闇、神と人間の境目を管理してきた、霊的システムセンターなんだ。
まとめ
- 色見熊野座神社は、熊野信仰の分社
- 平安時代から存在
- 修験道の行場=神との交信場所
- 冷気が吹く風穴が異世界感MAX
- 祀られている神はイザナミ=黄泉の国の主
- 色見という地名すら、この世を超越した意味
もうわかったな?軽い気持ちで行くと、神様にログアウトされるぞ。


アクセス情報
住所/駐車場
区分 | 内容 |
---|---|
住所 | 熊本県阿蘇郡高森町上色見2619 [Googleマップ]色見熊野座神社 |
駐車場 | 第一・第二駐車場有り/約30台/大型可(無料) [Googleマップ]上色見熊野座神社参拝者駐車場 |
営業時間
区分 | 時間 |
---|---|
参拝 | 24時間(通年) |
御朱印(高森観光推進機構で授与) | 9:00-17:00(年末年始休) [情報源]高森観光サイト |
入場料
区分 | 料金 |
---|---|
参拝 | 無料 |
交通手段
区分 | ルート例 | 所要時間(目安) | 料金(目安) |
---|---|---|---|
電車 | ❶熊本駅 ❷(JR豊肥本線) ❸立野 ❹南阿蘇鉄道 ❺高森駅 | 約1時間30分-2時間10分 | 約¥1,360-¥2,120 [情報源]NAVITIME |
バス | ❶高森駅前 ❷上色見熊野座神社 | 約16分 | 約¥200 [情報源]NAVITIME |
タクシー | ❶高森駅 ❷上色見熊野座神社 | 約10-15分 | 約¥2,000-¥3,000 |
車 | ❶高森駅周辺 ❷駐車場 | 約10分 | 駐車場無料 |
実際に行ってみた
早朝の色見熊野座神社は『異世界』じゃなくて『世紀末』
神社って普通さ、朝行けば「神聖で静かで気持ち良い〜」って思うだろ?ここの朝は違う。なんか違う。めちゃくちゃ違う。
- 人がいない→あたりまえ。むしろいてほしかった。
- 暗い→太陽すらビビって顔出してこない。
- 静か→無音すぎて耳鳴りが自己主張してくる。
- 寒い→空気が「お前何しに来たんだ?」って刺してくる。
『異世界』じゃなくて『世紀末』
もう、鳥の鳴き声ひとつで後ろ振り返るくらいビビってたからね。誰かいる気配がした?うん、いた。確実に『何か』はいた。
地図は駐車場に設定
SNSとか観光サイトでよく見るのが「アクセスが悪いので車じゃないと無理です…」地図見ろ。駐車場にナビセットすれば一発だ。
- 神社の名前入れて検索すると徒歩ルートで表示されがち
- 結果→山越えて行けって言われる→修行ルート確定
- [Googleマップ]上色見熊野座神社参拝者駐車場
ここ、コツだから覚えとけ『色見熊野座神社』じゃなくて『色見熊野座神社 駐車場』って入れろ。最寄駅から歩くのはダメ、絶対。歩いたら異世界じゃなくて異界送り。
最後に
色見熊野座神社って、行ってみて分かるタイプの場所なんだよ。写真とか動画じゃ伝わらない、空気の圧って奴がある。木々がざわめくわけでもなく、鳥が騒ぐわけでもなく、ただただ静寂で、なのに何かがこっちを見てる。もうその時点で「この神社…本気や…」ってこっちも正座だよ。
観光地にありがちな『映えスポット』だの『カフェ併設』だの、そういう雑音を一切排除した結果がこれよ。観光に媚びない神域、ここに極まれり。
- 神様に会いたい奴
- 神隠しにあってみたい願望のある奴
- 現世にうんざりしてる奴
- もしくは元から異世界に住んでる奴
そんなお前らに、この場所を託す。
ただし、軽いノリで行って祟られても責任は取らん。祓いたまえ清めたまえしなかったら、お前のスマホの壁紙が一生うねうねするぞ。


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