滋賀県。日本地図で言うと、京都の横で地味に存在感アピールしてるあの県。でも実際は、日本最大の湖『琵琶湖』を抱える水の王国。地味どころか関西の水道のライフラインを握ってるラスボス級の存在だ。
名産物といえば
- 近江牛:高級ブランド肉でありながら、滋賀県民は平然と「美味いで」とだけ言う。
- 鮒寿司:発酵臭で人を選ぶけど、ハマる奴は中毒化する。
- 信楽焼のタヌキ:居酒屋の前に立ってるあのタヌキ達は、ほとんど滋賀出身の出稼ぎ組だ。
ただ、世間のイメージは残念ながら「琵琶湖の周りしか無い」とか「京都のついで」とか地味扱いされがち…そんな偏見を持った奴は琵琶湖に沈めてメタセコイアの肥料にしてやる。
今回紹介するのは『メタセコイア並木』
去年行ったんだが、紅葉シーズンの光景は『インスタ映え』なんて軽い言葉じゃ収まらないレベル。ドライブすれば生きた化石の木々がトンネルを作ってくれて、歩けば「今ジブリ映画の世界?」って錯覚する。
滋賀を地味とか言った奴、マジで一回ここ歩いてみろ。きっとスマホの容量が紅葉の写真で死ぬ。
メタセコイア並木とは?
説明すると、でっかい木がズラーッと並んでる道。以上。
…さすがにこれじゃ怒られるか。じゃあちょっとマシに言うと、全長およそ2.4kmにわたって約500本のメタセコイアが「俺たち整列得意ですけど?」って感じで並んでる。春は新緑、夏は深緑、秋は紅葉、冬は雪景色と、どの季節に行っても背景が勝手にフォトジェニック仕様に切り替わる優秀な場所。
ただ実際のところ「すごい!並木道!」って最初の10分で感動はMAX。あとは写真撮って「うんインスタ映えゲットしたし帰るか」って人も多い。
要するに、短時間で感動と満足感を叩き込んでくれるスピード観光スポットだな。


歴史
メタセコイアとは何者?
生きた化石って何?
メタセコイアは、かつて化石でしか存在が確認されていなかった絶滅種。
「もう地球上にはいません」って教科書に載ってたのに、20世紀に中国で生きてる個体が発見されて世界がビックリ。
「お前!生きとったんかワレ!」と全人類が総ツッコミした結果『生きた化石』というイケてる肩書きを手に入れた。
その響き、完全に伝説ポケモンの進化前っぽい。次の世代で『超セコイア』に進化してもおかしくないレベル。
密航じゃなくてちゃんと輸入
この珍しい木が日本に来たのは戦後。海外からタネや苗木を正式に輸入して、試験的に植えられたのが始まり。
滋賀県マキノ町にも「せっかくなら道路にバチクソ植えてみよか」とノリで導入。
その結果、数十年かけて約500本がモリモリ育ち、今では滋賀の観光業を支えるスター街道に成長した。密航でも勝手に自生でもなく、ちゃんと合法ルートで入国した真面目な木なんだよな。
つまりメタセコイア並木は
- 絶滅したと思われてた奴が奇跡の復活
- 輸入されて並木道化
- 観光名所デビュー
っていうシンデレラストーリーを歩んできた木々たちって訳だ。
並木道の誕生と造成の経緯
[1970年]突然始まった『森づくりプロジェクト』
滋賀県高島市マキノ町。1970年代に「せっかくメタセコイアあるし、並べて植えたらええんちゃう?」っていう軽いノリから始まったのが並木道の造成。
地元の農道に、500本近い木をズラッと整列させて植えるという、田舎町にしてはやたらスケールのデカい『森づくりプロジェクト』が突発的にスタート。
当初は「農道でそんな事して誰が喜ぶねん」って声もあったらしいが、結果として観光客が押し寄せる大成功。完全に未来を先取りしたド田舎のドリーム投資だった。
農道なのにモデル級ビジュアル爆誕
完成した並木道は、ただの農道とは思えないほどのモデル体型。
春夏秋冬どのシーズンでも、木々が「今が俺のベストショットやで」って全力でポージング。秋には紅葉でランウェイ、冬には雪化粧でドレスアップ。農作物を運ぶために作られた道が、いつの間にかインスタ女子とカメラオタの聖地に変貌。
つまり、農道として生まれたのに人生逆転「俺たちモデルやから」って顔した木々の集団になっちゃったのがメタセコイア並木なんだよな。
観光スポット化への道のり
気づいたら全国区の映え道
もともとメタセコイア並木は「地元の人が農作物を運ぶついでに眺められたらええやん」くらいの地味な存在だった。
ところが口コミと写真が広がるにつれて「おい滋賀にやばい並木道あるぞ」って話題になり始める。観光地にする気ゼロで作ったのに、気づけば全国のカメラマンと観光客が押し寄せる映え道に進化。
地元民も「え?これ農道やで?」って困惑する始末。
紅葉と雪がインフルエンサー並みにバズらせた
観光客を本気で惹きつけたのは、秋の紅葉と冬の雪化粧。
赤とオレンジに燃える並木道は、まるで映画のロケ地。さらに冬の雪が積もった日には「白銀の世界へようこそ」状態で、SNSで一気にバズった。
紅葉と雪、この二大シーズンが完全にメタセコイア並木を自然界のインフルエンサーに仕立て上げた。
『街路樹百景』に選ばれて全国デビュー
1994年、読売新聞社の『新・日本の街路樹百景』に選出。
これで『滋賀の農道』というローカル肩書きから『全国が認めた観光スポット』へとクラスチェンジ。地元がノリで始めた並木が、公式に認められて全国デビューした瞬間だった。
要するにメタセコイア並木は
- 地元専用農道
- 紅葉と雪でSNSデビュー
- 街路樹百景で全国格
という芸人も羨むシンデレラストーリーを歩んだ訳だ。
地域文化との結びつき
祭りもイベントもこの道頼み
地元の祭りやマラソン大会、サイクリングイベントは「会場どこ?」って聞かれたらだいたい「並木道やろ」で解決するレベル。
イベントの主役は人間じゃなく木。観光客もランナーも脇役で、メタセコイアがランウェイを独占してる状態。
「今日も俺らが一番映えてるやろ?」とドヤ顔する木々に、誰も文句を言えない。
保護活動という名の地域総出のメンテナンス
並木道はただ放置してるだけじゃ育たない。地元住民やボランティアが剪定や清掃を定期的にやってる。
つまり観光客が「わぁ綺麗〜」って言ってる裏では、地域の人たちが汗かいて雑草抜いてる。
『インスタ映えの裏には草むしり有り』というリアルな努力の物語が隠れてる訳だ。
地元民がマウント取れる
滋賀県民にとってメタセコイア並木は、ちょっとした自慢ネタ。
「うちの町にあんな並木あるんやで」って県外の友達にマウント取れる。しかもそのマウント、紅葉や雪のシーズンだと写真付きで強烈に刺さる。
結果、滋賀県民は琵琶湖と並木道、この二枚看板で『滋賀=地味』説を全力でぶっ壊しにかかっているのだ。
つまりメタセコイア並木は観光資源であり、祭りの会場であり、滋賀県民のマウント兵器。ここまで愛されてる木々、もはや地域住民より地域に溶け込んでる。


アクセス情報
住所
名称 | 住所 | 情報源 |
---|---|---|
メタセコイア並木 | 滋賀県高島市マキノ町蛭口-牧野(町道沢牧野線-県道小荒路牧野沢線/約2.4km) | [滋賀県公式観光]びわ湖訪問者用サイト |
マキノ農業公園/マキノピックランド(並木の基点/案内所) | 滋賀県高島市マキノ町寺久保835-1 | びわ湖ビジターズビューロー/びわ湖訪問者用サイト |
[参考]メタセコイア並木/英文案内 | (上記と同エリア) | [高島市観光]びわ湖高島観光 |
駐車場
名称 | 車種 | 料金 | 備考 | 情報源 |
---|---|---|---|---|
マキノピックランド駐車場(第一) | 普通車 | 無料 | [収容普通車]230台/大型10台/身障者3台 | びわ湖ビジターズビューロー/びわ湖訪問者用サイト |
マキノピックランド駐車場(バス) | 大型/マイクロ | 無料 | 台数は上記に含む/満車時は臨時駐車場あり(紅葉期) | [高島市観光]びわ湖高島観光ガイド |
マキノピックランド駐車場(二輪) | 二輪 | 無料 | 利用は施設管理に準拠 | びわ湖ビジターズビューロー/びわ湖訪問者用サイト |
営業時間
名称 | 時間 | 備考 | 情報源 |
---|---|---|---|
メタセコイア並木 | 終日/通年 | 入場無料/路上駐停車禁止の注意喚起あり | KANSAIガイド |
マキノピックランド/センターハウス | 9:00-17:00 | 施設により異なる | びわ湖ビジターズビューロー/びわ湖訪問者用サイト |
マキノピックランド(定休) | 水曜(祝日翌日)ほか ※繁忙期は無休 | 閑散期は木曜休園の場合あり | びわ湖ビジターズビューロー/びわ湖訪問者用サイト |
入場料金
名称 | 料金 | 備考 | 情報源 |
---|---|---|---|
メタセコイア並木 | 無料 | KANSAIガイド | |
マキノピックランド(入園/駐車) | 無料 | 果樹収穫体験は別途料金 | びわ湖ビジターズビューロー/びわ湖訪問者用サイト |
決済方法
区分 | 支払方法 | 備考 | 情報源 |
---|---|---|---|
路線バス[JRマキノ駅 ⇄ マキノピックランド] | 現金のみ | 運賃220円/ICカード不可 | [近江鉄道/湖国バス]メタセコイア並木へのご案内 |
駐車場(マキノピックランド) | 支払不要 | 無料 | びわ湖ビジターズビューロー/びわ湖訪問者用サイト |
並木の見学 | 該当なし | 無料のため決済不要 | KANSAIガイド |
交通手段
手段 | 主要ルート | 所要時間 | 目安料金 | 情報源 |
---|---|---|---|---|
電車+バス | ❶JRマキノ駅 ❷[マキノ高原線バス] ❸マキノピックランド ❹徒歩 | 約6分(バス)+徒歩すぐ | [片道]220円 | [高島市観光]近江鉄道/湖国バス |
バス(周遊) | ❶マキノ駅前⇄マキノピックランド(各便) | 約6-15分(系統により) | 220円 | [高島市/時刻表]近江鉄道/湖国バス案内 |
タクシー | ❶JRマキノ駅 ❷マキノピックランド | 約6分 | 約1,300-1,600円/台 | NAVITIME |
車 | ❶名神/京都東IC ❷[R161] ❸[北陸道/木之本IC] ❹R8 ❺R303 ❻R161 ❼マキノピックランド無料P | 約1時間50分 | 駐車無料 | [高島市観光]びわ湖高島観光ガイド |
並木沿道は生活道路です。路上駐停車禁止/安全第一で見学を。見頃期は臨時駐車場が設置されます(無料)。最新情報は各公式をご確認ください。
実際に行ってみた
秋は真っ黄色
行ったのは11月、紅葉ドンピシャの季節。辺り一面が黄色に染まってて、視界から他の色が完全に排除される。赤?青?黒?知らん。ここはもうイエロー王国だった。
その光景はまるでおとぎ話のワンシーンで「小人とか妖精が出てきても違和感ゼロだな」って思った。実際に出てきたのは観光客とカメラおじさんだったけどな。
しかもこの黄色いトンネル、誰が写っても映える。ブスだろうがデブだろうがハゲだろうが強制的にフォトジェニック補正がかかる。
つまりメタセコイア並木は、人類のビジュアル格差を一時的に消し去る奇跡のスタジオだった。

午後から混んでくる
行ったのは朝7時頃。まだ観光客は夢の中で、並木道は貸し切り状態。おかげで映え放題。右を見ても左を見ても、全部俺の背景。完全に紅葉界の貸しスタジオだった。
でも油断は禁物。ここは観光地っぽい顔してるけど、実際はちゃんとした道路。車がビュンビュン通るから、夢中で写真撮ってると普通にクラクションで現実に引き戻される。
映えを狙うなら朝一番が正解。ただし命よりインスタ優先しない事。


琵琶湖デカすぎ
この旅のついでに「琵琶湖一周もしちゃおうかな」って軽いノリで出発したんだよ。
でも実際走ってみたら…デカい。想像の3倍はデカい。地図で見たら「まぁ円形やし余裕やろ」って思ったのに、実際は終わらないマラソン大会みたいな距離感。
結局途中で諦めて帰還。完全に琵琶湖をなめてた。あの湖、もはや湖じゃない内陸に住む海だ。
滋賀県民が「琵琶湖の水止めたろか」ってマウント取ってくるの今なら素直に納得できる。

最後に
正直、滋賀県って聞いたら最初は「琵琶湖しか無いやん」って思ってた。でも実際にメタセコイア並木を歩いたら、あの幻想的な紅葉のトンネルで頭をガツンと殴られた。
「滋賀って普通に映えの覇権持ってるやん」ってな。
琵琶湖は確かにデカいし偉大。でも滋賀の魅力は湖に収まりきらん。メタセコイア並木は、それを証明する自然界のインスタアカウントみたいな存在だった。
結論、滋賀県は琵琶湖だけじゃない。いやむしろ琵琶湖がある上でさらに並木道まで用意してくるあたり、滋賀、強すぎる。

他にも色んな記事を書いてます。沖縄移住で新しい文化に触れたり、沖縄の離島をチャリで回ったり、県外に出て絶景を巡ったり、海外でパスポート投げつけられたり。お時間があれば、ぜひ他の記事も覗いてみて下さい。
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最後まで読んでくれて本当にありがとう。あなたの貴重な時間を、俺のクソどうでもいい体験談に溶かしてしまって申し訳ない…とか言いながら、めちゃくちゃ嬉しいからこれからも遠慮なく時間を奪わせて下さい。
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