タイといえばトムヤムクン、タイカレー、あと辛すぎて胃が崩壊する屋台飯。観光で有名なのは寺院とかゾウとか『いかにもタイっぽい』ヤツが多いけど正直、バンコクの都会感を抜け出したい人間には郊外の水上マーケットが一番のエンタメ。
その代表格が、バンコクから車で一時間半くらいの所にある『ダムヌンサドゥアック水上マーケット』
イメージとしては、市場の中に電車が突っ込むメークローン市場の水上バージョン。もうカオスすぎて、最初見たら「え?これ経済活動っていうより水上事故じゃね?」って思う。
船が船にぶつかりそうになりながらも、フルーツ、野菜、肉、なんかよく分からん揚げ物、さらには観光客向けのお土産まで売りつけてくる。もはや商売というよりカオスの上で成り立つ人間力の見本市。
そんな『タイの水上経済』を、このブログでふざけつつ深掘りしていこうじゃねぇか。ボートは乗ってないけど、その分言葉で誤魔化すから許してくれ。

ダムヌンサドゥアック水上マーケットとは?
ボートに乗る勇気がなかった俺からすると、ここは観光地っていうより水上サバイバル。だって考えてみろ、細い運河にこれでもかってくらい船がギュウギュウに詰まってんだぜ?人混みが苦手とか言ってる場合じゃない、水混み(?)に突入させられるんだぞ。
「フルーツどうだ!焼きバナナ食え!ココナッツジュース飲め!」って、船の上から売り子が棒で商品差し出してくるんだけど、こっちは「いや俺ボート乗ってないから」って地上から見守るしかない。見物客なのか、商売のターゲットなのかすら分からない立場。なんかもう、蚊帳の外どころか蚊帳の隣で蚊取り線香焚いてるだけ。
でも面白いのは、こんだけカオスな市場が普通に毎日営業してるって事。事故らねぇのか?沈まねぇのか?って突っ込みどころ満載なのに、観光地として成立してる時点で「人間ってやっぱ図太ぇな」ってなる。
つまりまとめると、ここは『市場の皮をかぶった水上テーマパーク』だ。乗らなくても見てるだけで十分カオスを味わえる。俺はビビって船に乗らなかったけど「乗らない俺こそ勝ち組なんじゃねぇか?」って自分を納得させた。


歴史
市場の誕生
19世紀後半、シャム(タイ)王朝が「運河作れば物流がゴリゴリ良くなるっしょ?」と国家プロジェクトを発動。メークロン川とターチン川を一直線で結ぶために掘られたのが『ダムヌンサドゥアック運河』
1866年に掘削開始、数年で開通すると水のハイウェイができた結果、舟での売り買いが勝手に盛り上がり、自然発生的に『水上市場』が誕生した訳だ。
農家「川沿いに出店したら人来る?」
舟乗り「いや『人』じゃなくて『船』が来る。動く客だ」
商人「じゃあ俺らも動けばいいじゃん(天才)」
運河が通れば、内陸の果樹園や畑からココナッツ、バナナ、砂糖ヤシ、季節の果物がスイスイ運ばれる。道路整備より先に水の道が張り巡らされた地域では『市場=水面』が常識。朝靄のなか、櫂の音と値切り合戦の声が交差して『陸の市場』と同じ事を『舟の上』でやる文化がここで固まっていく。つまりダムヌンサドゥアック水上マーケットの起点は、観光のために作られたテーマパークじゃない。
生活の為の運河インフラ→舟の物流→なら舟で売ればよくね?→水上市場
という超実用主義の連鎖反応。結果的に『カオスな観光地』として世界に知られるけど、出発点は生活者の知恵なのだ。
観光地化した経緯
もともとダムヌンサドゥアックの水上マーケットは、地元民の台所だった。川沿いに住む農家や漁師が、余った農産物や魚を舟に積んで「はい欲しい人~」と売りに出る。それが日常の経済活動であって、観光客なんて影も形もなかった。
ところが時代は1970年代。タイ政府が「水上マーケットって外国人にウケるんじゃね?」と観光の目玉に推し始める。海外の旅行雑誌にも紹介され、バックパッカーからツアー客まで足を運ぶようになった。
外国人観光客「うぉー!舟の上でマンゴー売ってる!映画の世界だ!」
地元のおばちゃん「いや日常なんだけど…まぁ買ってくれればいいか」
当初は地元の暮らしをそのまま体験できるレアな市場として人気に火がついた。けど、需要が爆発すると 『観光向けの商品』や『フォトスポット演出』 が増えていく。生鮮品の横でタイパンツや小物が売られ、インスタ映えを狙う旅行者で大渋滞。つまり
- 昔=生活の延長線上
- 今=観光のショーケース
という進化を遂げた訳だ。皮肉な話、観光名所として有名になればなるほど、もともとのローカル色は薄まっていった。でもその『観光地化』こそが、ダムヌンサドゥアックが世界に知られるきっかけになったのは間違いない。


経済活動vs観光地化
観光客相手のビジネスモデル
まず基本スタンスが「地元民?誰それ?」状態。今やダムヌンサドゥアック水上マーケットは完全に観光地化してるから、商人たちのメインターゲットは俺らみたいな異国の財布を背負った旅人だ。
売る物は果物/土産/食べ物
船の上でバナナやマンゴーをその場でカットして売ったり、よく分からん置物や木彫りのゾウさんを今買わなきゃ人生損するぞ的な圧で売ってくる。船から船へと商品を差し出してくる光景は、もはや移動式マルチ商法会場。
観光客「ちょっと見てるだけなんですけど」
商人「見たな?じゃあ買えよ?」
俺「その理屈ならもう一生買い物地獄から抜け出せないな」
値段は観光価格(高め)
当然、値段はローカル価格の倍以上。観光地あるあるだが、ここではそれが水上マージンとして加算される。果物一皿にしても「おいこれ日本のスーパーより高くね?」ってツッコミ入れたくなるレベル。
ただし商人たちも心得ていて、値段交渉すれば多少は下がる。交渉を制した瞬間の達成感は観光客にとって一種のアトラクション。つまり商売そのものがエンタメ化してるんだな。
要するに、ここは市場というより財布狩りアトラクション。観光客の『買い物欲』と『珍体験欲』を同時に吸い取るビジネスモデルで成り立ってる。
ローカル市場としての側面
一部はまだ生活に使われている
観光地として有名になりすぎたメークローン市場やダムヌンサドゥアック水上マーケットでも、実は地元民の台所の役割は残ってる。朝の早い時間帯に行くと、観光客はまだ寝てるから、船の上で普通に野菜や魚を売買してるローカルの姿を見られる。
観光と生活が混在する独特の空気
観光用のマンゴースティッキーライスの屋台の横で、普通に漬物や乾物を買うおばあちゃんがいたりする。つまりここはテーマパークとスーパーマーケットが同居してる空間。観光客にとっては『珍しいエンタメ市場』だけど、地元民にとっては『普通に生活インフラ』そのギャップがカオスな魅力になってる訳だ。
要するに、ダムヌンサドゥアック水上マーケットは観光地と生活市場のハイブリッド空間。カオス感は倍増するけど、そこにリアルさと面白さが生まれてるんだな。
経済活動は鉄道市場と同じくカオス
観光と経済活動のバランスの違い
メークローン市場は『電車が突っ込んでくるエンタメ』がメインで、商売はそのオマケ感がある。あそこは電車が来た瞬間に商人たちが『一斉に撤収→電車通過→すぐ復活』という電車待ち劇場型マーケットだ。一方でダムヌンサドゥアック水上マーケットは、電車なんて来ない代わりに永遠に船が詰まってる。
商人「おい!進まん!」
観光客「写真撮らせろ!」
船頭「オールが動かん!
俺「この渋滞に出口あんのか?」
『市場が観光客を利用』か『観光客が市場を利用』か
メークローン市場は電車が通る数分間のために世界中から観光客が押し寄せてくる。つまり観光客が市場に振り回される構図。対してダムヌンサドゥアックは、観光客を乗せたボート自体が市場を作り出している。船の中でジュース売ったり、土産物を手渡したり、まさに観光客=金運んでくるATM状態。
商人「お前!買うまでこの船動かさんぞ!」
観光客「人質じゃん!」
共通点=カオス
どっちも本来の『生活の市場』という原点は遠くなってる。メークローンは電車、ダムヌンサドゥアックは船渋滞というカオスを武器に観光と経済が融合した結果、どっちに行っても俺たちは買い物してるのか観光してるのか状態になる。つまり結論はこうだ。
『経済活動vs観光』じゃなくて『経済活動×観光=カオス』


アクセス情報
住所
名称 | 地図 |
---|---|
ダムヌンサドゥアック水上マーケット | Googleマップ |
営業時間
区分 | 時間 |
---|---|
屋台の準備開始 | 6:00 |
観光向けの営業開始 | 7:00 |
交通手段
手段 | 所要時間 | 目安料金 |
---|---|---|
GRUBタクシー | 約1.5-2.0時間 | 約1,000-1,500THB(片道) |
実際に行ってみた
ONE PIECEのウォーターセブンっぽい
市場全体が水の上に浮かんでる時点で「ルフィ!造船工場どこだ!おいゾロそっちはラフテルだ!」って叫びたくなる。ゴーイングメリー号の修理くらい余裕で頼めそうな雰囲気。
涼しい顔して事故ってる
船頭のおっちゃんたちは、笑顔でスイスイ漕いでるけど…実際はほぼ交通事故。ボート同士がガンガンぶつかってるのに「これ普通やで」って顔してるのが逆に怖ぇ。
ボッタクリボートに注意
タクシーのお兄さん曰く「ボートは詐欺師だらけだから俺に連絡しろ」との事。つまり、詐欺師のボート屋を避けて詐欺師かもしれないタクシー兄ちゃんに頼れっていうカオスな状況。誰を信じれば良いんだ俺。
現地でボートは乗ってないけど十分楽しめる
市場のカオスっぷりを眺めるだけでお腹いっぱい。水上マーケットっていうより、水上カオス見世物小屋って呼んだ方が観光的に正直だと思う。


最後に
【結論】ダムヌンサドゥアック水上マーケット=カオスの殿堂
市場って普通は「野菜が安い!肉が新鮮!」とかで勝負するだろ?ここは違う「落ちるかもしれない!事故るかもしれない!財布盗られるかもしれない!」っていう、命のスリル込みで売ってる。商売じゃなくてほぼアトラクション。
観光地としてはバチクソ面白いし、写真映えも最高。でも一歩間違えば水の中で溺れる未来が待ってる。だからこそ観光客は集まり続けるし、現地の人も『危ねぇ=儲かる』の黄金ループを手放さない。
総括すると『水上のカオス』を観たいならここに行け。安全第一とか清潔第一を求める奴は最初から引き返せ。アドバイスはこれだけだ。


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