『京都』と聞いて、どんなイメージを持ってる?歴史が深い?着物が似合う?修学旅行の定番?舞妓さんとお抹茶とお上品な時間?甘いな。甘すぎて金閣寺がチョコで溶けるレベルだ。京都はな、観光地という名の戦場だ。油断した瞬間、団体客の波に飲まれ、修学旅行生の「うぇーい!」に巻き込まれ、気づけば八つ橋の匂いにやられて財布から諭吉が消えてる地獄絵図。そして今回紹介するのがその中でも異質な存在、転んだら二年後に死ぬとかいう呪術全開のやばい坂『二寧坂』である。
もうね、観光スポットっていうより心霊スポットの方がしっくり来るから。俺が訪れたのは真夜中の3時、誰もいないはずなのに坂の上から気配がして後ろを振り向くと…誰もいなかった。でもいた気がする。完全にいた。生きて帰ってこれた自分を褒めてあげたい。
京都は確かに歴史の都だ。だがその歴史、時に観光客を呪いの対象にするから気をつけろ。ちなみに名産品は八つ橋。最近は生じゃないと見向きもされない。ついでに言うと、値段も観光地価格で心臓に悪い。八つ橋に心臓止められる。
そんな京都で死ぬ坂と呼ばれるスポットに、一人で、夜中に、命知らずに行ってきた話。

【二寧坂とは?】
京都市東山区、清水寺へ向かう途中にある『二寧坂(にねいざか)』
漢字が読めない?そんな奴は二年後を待たずに転んで死ね。
地図で言うと『産寧坂(さんねいざか)』のちょっと手前にある坂で、位置的には祇園の南、清水寺の北側。観光ルートの黄金コースとか呼ばれてて、毎日が獄のラッシュアワー。坂というより動く迷路。しかも全員知らん顔して映え狙ってる。
で、この二寧坂。歩いてると両サイドにびっしりと『映えそうなカフェ』や『インスタで伸びた雑貨屋』や『着物レンタルショップ』が並んでる。まるでSNSで虚構を武装した人間たちの戦場。言っとくけど、二寧坂の本体は坂じゃなく、スマホのカメラだ。人類のほぼ全員がスマホ構えてる。とりあえず背景に京都っぽい何かを映しとけみたいな貪欲さが漂ってる。
そんな映え映えパラダイスの中にあるのが『転んだら二年後に死ぬ』というスパイスが効いた二寧坂。坂自体はね、普通に綺麗なんすよ。石畳の雰囲気も良くて、和の風情バチバチにあって。でも風情なんて誰も見てねぇのよ。みんなスマホ見てるからな前じゃなくてカメラのレンズ見て歩いてるから。
それで転んだらガチで伝説になるから注意しとけ。映えようとして命落としたインフルエンサーとか、全世界で二度と忘れられないデジタル供養になるぞ。

【二寧坂の歴史】
転ぶと二年後に死ぬと言われた坂が、なぜ観光地になったのか?
まず最初に言っておきますね。『転んだら二年後に死ぬ』とかいうホラーすぎる言い伝え、あれただの語呂合わせです。
二年坂→二年後→転ぶ→死ぬって
お前どんだけ無理やりな縁起担ぎしてんだよ。
①起源は江戸時代より前?
さて、本題の歴史。二寧坂の起源は、はっきりとは文献に残っていませんが、現在わかっている範囲では平安時代末期から鎌倉時代あたりには、すでにこの坂道が清水寺への参詣路の一部として使われていたと言われています。当時、京都の東山エリア(清水寺界隈)は、仏教文化が根付いた聖域のひとつであり、庶民から貴族まで多くの人が参拝に訪れていました。清水寺と産寧坂(二年坂の少し先)をつなぐこの通りは、いわば信仰ルートのメインストリートだったんですね。『産寧坂(さんねいざか)』が『安産祈願』の坂として有名なのに対し、二寧坂は、そのサブ坂ポジションからのし上がってきた遅咲きの坂です。でもこの坂がただの通り道で終わらなかったのは、後世の人間たちがつけた『転んだら二年後に死ぬ』という、冗談なのか本気なのか分からん都市伝説のおかげ。
②迷信と歴史の融合で爆誕した『呪い系観光名所』
この迷信がいつから流行ったのか?明確な記録は残っていません。が、江戸時代の終わり頃にはすでにこの縁起かつぎは存在していたという説が有力です。で、ここが面白いんですが実はこの迷信、注意喚起だった可能性がある。当時の坂は今よりももっと急で、石畳の整備も今ほどされてなかった。滑って転べば頭打ってリアルに死ぬ。だから「転ぶと死ぬから気をつけて歩けよ」って意味で言ってたのが、時を経て「転んだら二年後に死ぬ」ってバグッた伝承に進化した可能性があるんですね。
さすが京都。お寺と神社と都市伝説のハイブリッド国家。
③ [近代から現代]観光地化と映えの暴走
明治から大正期には、清水寺と合わせて観光名所化。昭和の中期には、修学旅行生と観光バスが押し寄せるメジャースポットとなり、そして平成に入ると、インスタ映えの時代が到来。着物レンタル、甘味処、映え写真、着物で転倒して「二年後…」って投稿するやつ続出。
で、令和現在。あの迷信は再び脚光を浴びて「死にたくなければ慎重に歩け」というメッセージとともに、SNSでバズる素材として機能しているわけです。
④実際死ぬの?
死にません。でも、人混みで足元も見ずにスマホ撮ってたら転ぶし、スニーカーじゃないと滑ります。迷信ってのは「そうならないように気をつけろ」っていう人類の知恵なんです。昔の人も、今の人も、本質は危ない坂道でふざけるなってだけの話。

【二寧坂のアクセス情報】
①電車でのアクセス
「やばい坂に辿り着くにはどうしたらいいですか?」という質問にはまずこう答えます。
清水五条駅(京阪本線)で降りろ。話はそれからだ。
そこから徒歩約20分。ええ、歩くんです。坂を。しかもだんだん雰囲気が観光地から異界に変わってくる。ちょっとした人生の縮図です。別ルートとしては
阪急京都河原町駅→バス→五条坂下車→徒歩10分
このバスがまた混むんですよ。朝の通勤ラッシュかってぐらい観光客で「えっ今ここ祇園祭?」みたいな車内の圧。
②車でのアクセス
「車で行く?あんた今、二寧坂舐めたでしょ?」
いや、行けるよ。清水寺付近にはコインパーキングがいっぱいある。でも、休日はどこも満車。平日でも満車。じゃあいつなら空いてるんだよ。知らん。
しかもだ。駐車場代が高ぇのよ。30分で500円とか時給より高いってどゆこと?「タイムズ」とか「リパーク」とか、名前は爽やかなのに料金は地獄。こちとら観光しに来てんのに、気づいたら車を預けたまま財布を担保にして帰ってるような感覚。
③タクシーでのアクセス
最終手段。楽したいなら金で殴れ。京都駅からだと約15分から20分で、1,500円から2,000円ぐらい。でも渋滞にハマったら、メーターがミュージカルのカーテンコールばりに止まらない。運転手さんに「二寧坂で」と言えば通じます。でも降りた瞬間「あっここからは己の足で行け」って目で見られます。そう、タクシーはあくまで序章。本番は、そこから始まる石畳のホラー坂ツアー。
交通手段 | 所要時間 | 料金目安 |
---|---|---|
電車+徒歩 | 約30分 | 約300円 |
バス | 約25〜40分 | 約230〜250円(※系統により変動) |
タクシー | 約15〜20分 | 約1,500〜2,000円 |
車 | 渋滞含めて不明 | 駐車場代 1,500円前後〜上限なし |
【結論】京都まで来てんのに、坂登る前に財布が下山する。
【実際に行ってみたら】
①人混みが嫌で真夜中に行ったら今度は人がいなさすぎて怖かった
日中の二寧坂は、マジな修羅場。観光客とインスタ女子と修学旅行生と無言の坊さんが一緒に写真撮ってる。もう坂というよりインスタのライブ会場。だから「深夜なら空いてるやろ」って思って行った訳ですよ、真夜中3時に。結果どうなったか
「えっここで転んだら二年後とか言ってるけど今死ぬんじゃね?」
ってなるレベルのホラー体験ですよ。風でカランカラン鳴る風鈴の音がもう鈴じゃなくて呪いの前触れ。それでも写真は撮ったけどね。撮りながら、心の中で5人ぐらいの神様に謝り倒したよね。
②車で行って駐車場代で財布の血を抜かれた
アクセス編でも言いましたが、京都の駐車場代は情緒がない。情緒じゃなくて搾取。観光地の皮を被ったサラ金ですか?真夜中でも平気で「30分500円」とか言ってきやがる。深夜割引?ねぇよそんな優しさ。人間には優しくしないって地蔵も言ってた気がするってくらい京都は非情。コンビニでコーヒー買うの躊躇するレベルのダメージ受けました。駐車場代をケチるなら、山奥に車停めて一時間歩くって選択肢もあるよ。試してみ?地獄だよ。
③朝6時頃に人が増えてくるという謎の社会現象
怖すぎて「もう帰る!」ってなって、朝6時頃くらいになったら何が起きたと思う?普通にみんな出てくる。なんで?朝6時やぞ?お前ら妖怪か!って思ったよ。カメラ持った人、制服の学生、ジョギング中のおじさん。京都って朝活のメッカだったのってくらい、急に人間社会が始まってました。そして、あの観光地感が戻ってくると同時に、あの不気味な雰囲気はスッと消えていく。でももう二度と深夜には行かん。

【最後に】
「転んだら二年後に死ぬ」って誰が言い出したんだよ今死ぬわボケ。いやもうね、はっきり言いますけどね、京都、歴史、風情って言葉に釣られて二寧坂に行く観光客、全員甘い。あそこは坂とか通りとかそういう軽いノリじゃなくて、転落フラグの墓場みたいな場所なんですよ。
昼は人多すぎて、写真撮るにも3人写り込むし、夜は人いなさすぎて、霊の方が写り込むし、駐車場代は高すぎて、財布の方が成仏するし、もう何一つ平和じゃねぇ。しかも「転んだら二年後に死ぬ」ってタイムリミット設けてくる呪い、優しさの方向間違えてない?すぐ死ぬより怖いわ二年間毎晩ビクビクする刑じゃん。
でも、そんな呪われた伝説を抱えた場所だからこそ、インスタには映えるし、脳裏にも焼き付くし、ネタにもなる。つまり、命と引き換えに最高の思い出が手に入る。コスパで考えたら、最悪です。それでも行きたい奴は坂で転んで死ぬんじゃなくて混雑と物価で心が死ぬ覚悟を持って行け。それが、二寧坂の優しい教えじゃなくて、厳しい現実や。
